知識集

  • スタッフ教育2016.02.03

    こんにちは!

    コンサリスタ・アドバイザーの後藤です。

    今回は『サロンのサービスって、しっかりとお客様に伝わってる?』というお話しです。

    このサービスというのは、ドリンクやDVDが観られるなどの、いわゆる2次的サービスなどではなく、特典として提供しているサービスのことを指します。

    特典の内容をお客様に知って貰う

    お客様に対して、いろいろなサービスを用意しているのに、思うような結果が出ていないような気がする…なんてことはないですか?

    初回コンサルティングでお会いするオーナー様や顧問先のオーナー様に聞いてみると、多くのネイルサロン様で色々なサービスを考えているものの、なぜかあまり効果がないという返事が返ってきます。
    特典の種類としては、
    ◎リピーター様が通いやすくなるように、ポイントカードを作ってポイント数によって特典を付けている
    ◎口コミを増やしたくて、投稿して頂いたお客様には特典を付けている
    ◎誕生日月のお客様には特典を付けている
    ◎次回予約特典を付けている
    ◎お友だちご紹介キャンペーンで特典を付けている
    など、いろいろあります。

    以前、上記のサービスを全て行っているサロン様に顧問として入ることが決まり、実際に現場に行ってサロン内を見渡し、お出迎えからお見送りまでの一連の行動をチェックしたのですが、これではせっかく特典を用意したものの、オーナー様が思うような効果が出ないのも仕方がないな、と思いました。
    これらの特典を付けた場合、とにかくお客様に知って貰わないことには当たり前ですが意味がありません。
    それぞれの特典の内容を理解して貰って、お客様に「それなら○○しよう!」と思って頂かないことにはサロン側が狙った行動をしてもらうことは難しいです。

    あくまでもお客様のために、ということを理解した上で効果的に伝える方法を取っていけば、特典を付けなくても次回の予約や口コミは増やしていくことが可能なのです。
    せっかく特典を用意するのであれば、なるべく多くの方に利用して貰い、お客様にも喜んで頂いた上で結果としてサロン側にも利点が欲しいところですね。

    スタッフ側も特典について理解しておく

    顧問に入ったそのサロンで私が行ったことは、
    ◇サロン内にPOPを作って、施術中のお客様がそれを目にして自然と「こんなサービスがあるんだなぁ」と気がついて貰えるようにしたこと
    ◇お客様にお渡しする、チラシなどの簡単な販促物の作成
    ◇全てのスタッフが、特典についてその内容を正しく理解しているかどうかのヒアリングを行ったこと
    ※意外と曖昧に覚えていて、改めて聞いてみるときちんと説明できなかったりすることも多々あるのです。
    ◇お客様のためにということを理解して貰った上で、スタッフたちにその知らせ方、視線、動作など、効果的に伝える方法を指導したこと
    などです。

    いつ・どんな時に・どんな風に“伝えるか”が大切です。
    また、お客様のために、ということをスタッフに理解して貰うことも同じように大事なことだったりします。
    例えば、私は次回の予約を頂くことはお客様にとっては親切な、サロンにとっても良いサービスだと考えています。
    ですので、接客接遇研修のときでも次回予約についてのご案内の流れを研修内容に入れたりしていますが、「次回予約はサロン側の都合に合わせて貰うことなので言い出しにくい」と相談してくるネイリストさんもいたりします。

    伝える側の心の中で、お客様に「次回予約の押し売り」をしているというような感情があると、人間ですから言い出しにくい…から“言わないでおく”というようになってしまいがちです。
    ですので、なぜ“お客様のためになる”のかを理解して貰って、「なるほど!」というようにスタッフたちの意識を変えてから指導する必要があるわけです。

    なぜそのサービスをするのか? どんな目的なのか?

    そのネイルサロン様の顧問になってからちょうど半年の頃です。
    実は口コミと次回予約特典はある時期から無くしたのですが、口コミはコンスタントに増えて、次回予約もほぼゼロというところから、次回の予約だけで1日の半数以上の予約がほどんど埋まっている状態になりました。

    ポイントカードの活用でいえば、スタッフから、お客様自身にきちんと説明をして理解を頂いているために「特典を利用したいから今回は○○○円のコースにしようかな♪」というように、いつもご利用頂く価格よりも上のコースを選んで貰えることが増えたと聞いてオーナー様と一緒に喜んだりもしました(笑)
    そして固定のリピーター様が増えたので、売り上げも毎月安定しはじめたのです。
    土日祝日はほぼ次回予約で埋まってしまうこともあり、今では座席数を増やすことも検討中で、ご新規のお客様の集客にも力を入れたいね、なんて話しています♪

    「来月から○○サービスを始めます、○○キャンペーンを始めるのでよろしく」というように現場に投げるだけでは、今までの経験上、現場スタッフたちの理解を得ることは難しいと思います。
    なぜそれを行うのか? どんな目的があるのか? 実際に現場で働くスタッフたちにこれを理解して貰うこと、そしてお客様へのアプローチの仕方までを指導することが出来れば、たとえ経験の浅いスタッフだったとしてもお客様に気持ちよく伝えることが出来るのです。

    特典やキャンペーンの内容を考えるときも同様で、どんな形でのサービスがお客様にとっていちばん嬉しいのか? 何度でも継続してそのサービスを受けたいと思うのか? それによって、サロン側にもどれくらいの恩恵が期待できるのか? などをよく考えた上で決めていくことが必要です。
    闇雲にキャンペーンを打ち出しても、お客様が魅力を感じなければ意味がありませんし、逆にサービスのしすぎでサロン側に負担がかかりすぎるようでは本末転倒になってしまいます。

    オーナー様やアドバイザー、店長などの現場責任者だけではなく、ネイリストたちスタッフからも色々なアイデアを出し合って決めていくのもいいと思います。
    また、ご来店頂いたお客様たちに「どんなサービスや特典があるとまた来たいと思うか?」ということをアンケートで書いて貰うのも方法です。
    アンケートが難しいようであれば、ネイリストたちに施術中の会話の中でお客様に聞いてみるようにしておくといいかもしれません。
    ホットペッパービューティーなどでも様々な特典がありますから、それらを参考にしてみるのもいいでしょう。

    「現状よりもっとお客様を増やすために何かをしたい…」
    「売り上げを安定させるためには、どこを改善していいのか解らない…」
    「思ったように現場が動いてくれない…」
    初回コンサルティングや顧問先のオーナー様からよく相談されますが、「ここでキャンペーンを打ち出して結果を出したい!!」と思っているなら、
    “店内を見渡して”
    “スタッフの動きをよく観察して”
    “自分がお客様だったら、そのキャンペーンを知って利用しようと思えるのか?”
    を考えて見て下さい。

    予約をしたお客様は、まずその時点であなたのサロンに行きたいと期待を持っていることは確かなことです。
    「目配り・気配り・心配り・身配り・手配り」
    接客接遇の基本ですが、これらを心掛けた上でお客様にとって親切で有効なサービスをご案内すれば、お客様たちも気持ちよく選択することが出来るのです!
    お客様からの期待にしっかりと、それ以上に答えられるようにしていくことが、サロンの発展に大きく関係していくのだと思います。

    もしお悩みが解決できないようであれば、お力になることもできるかもしれませんので、ぜひご連絡下さい!!

    伝えたいことが多くなり、長くなってしまいましたが、あなたのネイルサロンにとってとても大切なことだと思います。

    お付き合い頂き、ありがとうございました!!!

  • ネイルサロン 一般業務2016.02.02

    こんにちは。

    仲村和也です。

    オープンしたばかりのネイルサロンには厳しい時期もありますが、そんな時期にだからこそやっておくべきことは沢山あります。

    新人の育成から細々した作業まで

    まずは新人がいれば、その教育です。
    また、新人だけではなく、サロン全体で“なあなあ”になっているルールはないかなどのチェックや、新しいルール作りを実戦してみるのも良い時期だと思います。
    その他にもお客様へのサービスの見直しや改善、ネイルデザインの追加などもあります。

    細々とした地味な作業も、やるのとやらないのとでは全く変わってきますので、そのようなことも仕組み化していくといいと思います。
    そして、これはどんな時期にでもいえることですが、オーナーと現場責任者を含むスタッフたちとの意思の疎通がきちんと行われているかも重要です。
    サロン全体でビジョンなどが統一されていないと、新人育成にしても何にしてもスムーズに行うことが難しくなってしまいます。

    オーナーの言うことと店長などの言うことが違ってはスタッフたちは戸惑ってしまうでしょうし、サロンが現場にコントロールされているようだと、オーナーの本来目指したい方向とは大きくズレて行ってしまいます。
    経営者としてオーナーが現場に顔を出したり、スタッフたちとのミーティングを出来るだけやるようにして、なるべく意思の疎通を計るようにすることが大切です。
    その上で、新人ネイリストの育成方法やサロン内の様々な決まりごとなどが活きてくるのだと思います。

    SNSを含む広告宣伝の充実も考える

    また、広告の見直しなども大切な部分です。
    例えば、ホットペッパービューティーの見出しなどもそうです。
    「本日○○時から空きあり♪」などというものです。
    これをやるのとやらないのとでは、当日予約の入り方が違います。
    「本日は、雨の日サービスで○割引です」などの特典を考えてみるのも方法です。
    これに合わせて、フェイスブックやツイッター、ラインなどもやっているようなら活用した方がいいです。
    以前であれば、紙媒体やパソコンでのHPが主流ではありましたが、近年ではスマホでの情報収集が当たり前になっています。外出先ですぐに情報を得て、そのまま活用できる媒体なので、これを最大限、利用しない手はありません。

    この時に注意したいのは、常に最新情報をアップしていく、ということです。
    よく情報が古いままで何ヵ月も放置したままのサイトがあったりしますが、これでは誰も見なくなってしまいます。
    出来れば週に1回、最低でも1ヵ月に1回は必ず情報を更新することが、閲覧者を増やしていく基本です。

    お客様ネイルなどの施術例も、きちんと継続してアップしていくことも大切なこと。
    ブログなどに関しては、新規の集客というよりはリピーター様のためです。
    最新情報の継続ということが、お客様の安心感に繋がっていくのです。
    ご自身のメイルがアップされるのを楽しみにして下さっているお客様もいます。

    爆発的に売り上げを上げるには、ある程度の宣伝広告費をかける必要がありますが、SNSに関しては基本的に無料ですのでやらないよりはやったほうがいいです。
    そしてどうせやるなら継続してリピーター様を離さない工夫をしていくといいと思います。
    使う媒体にもよりますが、アップする内容にしてもただサロンの宣伝ではなく、オーナーやスタッフたちの日常的なブログなどを載せてみるのも方法です。
    より親しみやすい、親近感の沸くような記事というのは、お客様、特にリピーター様に喜んで頂けるのではないでしょうか?
    あまり長くなるようにはせずに、ひと言ブログみたいな感じにすると読みやすいと思います。
    これらを誰が、いつ、どのタイミングでやるのかを決めて、習慣に出来るようにしていけばさらにいいでしょう。

    閑散期などの厳しい時期の地道な作業や研修をするなどの努力は、春から夏にかけての繁忙期を迎えたときにどれくらいの顧客を掴めるかに大きく関わってくるはずです。
    常に先のことを考えて行動することが、とても重要なことだといえるのです。

  • スタッフ教育2016.02.01

    こんにちは。

    仲村和也です。

    今回はネイリストたちの新人教育についてのお話しです。

    マイサロンでは私自身はこれには携わらず、アドバイザーを筆頭にサロンのスタッフに任せていますが、新人教育は正直に言って大変なことが多いと思います。

    ネイリストは技術と接客の教育が必要

    ネイリストの教育では、技術面に加えて接客接遇の部分もあるので、教育するのはなおさら大変だと思います。
    ネイルサロンの中には、技術が素晴らしければそれで良しとする所もあるとは思いますが、マイサロンではそれではダメです。
    なぜかというと、安い価格でもしっかりとした技術とおもてなしをする、というコンセプトがあるからです。

    今となってはマイサロンの価格が特に安いかというとそうではありませんが、接客接遇に対してはもちろん、技術に対してもアドバイザーや店長がしっかりとチェックしてOKが出ないことには接客デビューはできません。

    ネイリストだけに限らず、技術を要する接客業というのは難しいところがあります。
    以前であれば、無愛想だけど技術だけは確かなので…ということでもお客様はついていたりもしましたが、もうそういう時代でもありません。
    よく飲食店などで、頑固な店主が作る美味しいラーメンというのもあるようですが、どんな美味しいラーメンでも、お客様が来店してくれなければ意味がありません。
    「頑固で無愛想だけど美味しいから…」と足を運んでくれるお客さんもまだいるとは思いますが、それが主流ではないと思います。
    確かな美味しさ、確かな技術があってなお、お客様に気持ちよく食べて貰ったり施術を受けて貰う、そしてまた来ようという気持ちにさせるというのが本来の形ではないでしょうか?

    接客することの大切さは、新人のうちにしっかりと教えておかないと、後から直すのは本人も周囲もさらに苦労することになります。
    ですが、これも研修期間をいつまでも続けるというわけにはいかないので、明確にいつまでに、という期間を必ず決めます。
    研修期間中に、やはりギブアップする方もいます。ですがここはブレないでしっかりと教えていくことが大切です。

    スタッフもサロンも一緒に成長していくために

    色々なネイルサロン様にコンサルティングで入らせて頂いていますが、やはりみなさん新人教育には苦戦している方が多いようです。

    ◎伝えたいことがなかなか理解してもらえない
    ◎何度も同じことを教えているけど改善されない
    ◎技術の練習をしていない
    ◎自分が興味のある、好きな部分にしか真剣に取り組まない
    など、上げればキリがないほど色々あると思います。

    新人の方にしても、世代も性格もそれぞれだと思います。
    最初から、技術的に優れている方もいれば接客の才能がある人もいるでしょう。
    教育するときにはそれらの長所を伸ばしながら、苦手な部分を補足していくことが必要になってきます。
    技術も接客接遇も、あくまでもネイリストとしてのベース的なことはしっかりと教えて、その後はそれぞれの個性でお客様と接していけるようになるのがいいと思います。
    そして、辛辣な言い方にはなりますが、ネイリストとして成功するという自覚を持ち、やる気のある方以外は、脱落しても仕方のないことです。

    また、教える側として注意したいのは、指導者が複数いる場合にも必ず同じ方向で教育していくということです。
    人によって内容が違ってしまっては、新人にしてもどっちを覚えればいいのか戸惑ってしまうでしょう。
    オーナーとアドバイザー、店長などで、最初のうちに自分のサロンにおける教育に対する方向性はしっかりと決めておくことも重要です。

    マイサロンでは、例えばスタッフが独立をしたとしても、他のサロンで働くことになったとしても、どこでもどんな状況でも通用するネイリストを育てるという気持ちで教育に入って貰っています。
    その中には、会社としてのサロンの理念やコンセプト、ビジョンもしっかりと理解して貰うことも含んでいます。

    会社と同じビジョンを掲げて、同じ方向を見て成果が出せる人材を育てて、スタッフたちも会社も一緒に成長していけるのが理想です。

  • ネイルサロン経営について2016.01.31

    こんにちは。

    仲村和也です。

    ネイルサロンをやるにあたって、個人事業主としてやるのか? 法人としてやるのか? という相談をよく頂きます。
    今回はこの辺のお話しをしていきたいと思います。

    個人事業と法人の大きな違いは税金面

    色々な考えがあるとは思いますが、基本的にはまずは個人事業主でいいと思います。
    年間の売り上げが1000万以下の場合には、特にそういえます。

    個人事業と法人では何が違うかといいますと、いちばん大きいのは税金についてです。
    法人にすると、社会保険の加入も必須になりますし、その分の負担が増えてきます。
    また、個人事業主でも社会保険に加入することはできますし、一定人数以上のスタッフを雇用する場合には、やはり義務になるので注意が必要です。

    ちなみに、社会保険とはどういうものなのかの基本的な内容を記しておきます。

    雇用保険

    31日以上、週20時間を超えて働く人が条件で、労働者の保護のための保険。
    原則的にフルタイムで働く人には必須。

    労災保険

    全ての労働者のための保険。
    業務上の労働者の災害について、一定額の保証をする。
    もし何かあった場合に労働者を守るのが目的ですが、事業におけるリスク回避にもなります。
    フルタイムで働く人には必須。

    健康保険・厚生年金保険

    健康保険と厚生年金は2つでひとつ。加入条件は同じで、どちらかひとつだけの加入は出来ない。
    健康保険は労働者が病気や怪我を負ったときに必要で、厚生年金は老後のためのものです。
    フルタイムで働く人は必須。

    以上の内容はあくまでも基本的なもので、雇用形態などで変わってくるので、
    詳細は専門家に相談してみて下さい。

    法人にしたときのメリットは?

    法人は、売り上げがどんどんと上がって利益が増えていっていれば切り替えた方がいいかもしれませんが、そうではない場合には急いで法人にする必要はないとは思います。
    税理士に相談するのがいいと思いますが、この法人への切り替えのタイミングについては、税理士によって考え方が違うので、自分がどこを目指すのかをしっかりと決めておいた方がいいでしょう。

    法人にするメリットは、やはり個人事業主とは異なる信用度です。
    これは事業をやっていく上では大きい部分でもあり、あくまでも個人でネイルサロンをやっていきたいのであれば法人化の必要はないかもしれませんが、将来的なビジョンとしてもしサロンの店舗展開などを考えているなら、どこかのタイミングで法人化した方がいいでしょう。
    社会保険完備になると求人するときなどにも有利になりますし、店舗展開の際に融資が必要であれば、これも個人事業時よりも有利になると思います。

    ただし、前述しましたが法人化には社会保険その他などで個人事業主にはない経費がかかることになります。
    小さな会社などでは、ここら辺をないがしろにしている所もあるのですが、やはり経営者としての責任として、しっかりと対応しておく必要はあると思います。
    なにより、スタッフたちが安心して働いていくための基本条件でもあります。

    これらを考えると、無理に法人化することで経費的に経営に悪影響を与えてしまうこともないとはいえないので、サロンの状況なども考慮してしっかりと考えることが重要です。
    どんなことにもメリット、デメリットはあるので、まず必要になるのは情報です。
    社会保険以外にも、ある一定額以上であれば所得税も個人事業主より安くなりますが、
    一定額以下になってしまうと逆に高くなってしまうこともあります。
    その他にも様々な面で異なる部分がありますので、自分の方向性に本当に法人化が必要なのかどうかをじっくりと考えるのがいいでしょう。

    多方面からきっちりと情報を集めて、自分の目指すビジョンにはどんな方向性が適切かをしっかりと見極めて進んでいって下さい。

  • ネイルサロン経営について2016.01.30

    こんにちは。

    仲村和也です。

    以前もブログで話したことですが、ネイルサロンのオーナー様とお会いしてよく思うことに、気づいていながらも放置している問題が多々あることです。

    時代は常に動いている

    時代というものは常に動いて変化しているので、今現在ベストな状態だったとしても、さらにその先を見て進化していくのが鉄則です。
    ですので、問題に気づきながら後回しにして放置するのは本当に危険なことなのです。

    どんな業種の企業でも同じではありますが、特に客商売である接客業の場合には、時代と共にお客様のニーズも刻一刻と変わっていきます。
    ネイルサロンで言えば、たとえ今お客様に人気のあるネイルデザインやサービスを行っていたとしても、それをそのまま続けていてはすぐにお客様は来なくなってしまいます。
    「まだいいだろう」「もう少しこのままで」と先延ばしにしていてはダメです。

    ネイルアートはファッションのカテゴリーに入るものなので、常に最新の流行についていく、出来ることならば流行を作っていくようにするのが理想です。
    現在サロンの調子がいいのであれば、その状態を維持しながらもその先を見据えた戦略を考えること。
    流行を敏感に追って、いち早くお客様に提供していける体制を作ることが重要です。

    また、サロン内の問題などもそうです。
    もしスタッフ同士が上手くいっていない状態であれば、早急に手を打つ必要があります。
    人間関係はなかなか厄介なものなので、後回しにしたくなることもあるかもしれませんが、そうこうしているうちにさらに問題が大きくなるかもしれません。
    早く解決しなかったために、ネイリストが辞めてしまっては大変です。もしそれがサロンの看板ネイリストだったとしたら、目も当てられません。
    人間関係のトラブルの放置も、大変危険だといえるでしょう。

    「ネイリストになりたい人」を育てていく

    そしてもうひとつ、ネイリストが足りないのに何となくそのままやり続けてしまうサロンも多いかと思います。
    「求人をかけているのだけど全然来ない…」
    とだけいって、来ない状況に甘んじていては、これもまた先へは進めないのです。
    「うちだけではなく、どこのサロンもネイリストが足りてないし、未経験者はちょっと…」
    などの言い訳をしていても始まりません。

    常に状況を見据えて“ならばどうするか?”を考えていく必要があります。
    今は業界的に、未経験者のスクール卒業生もあり余っていて、簡単にいつでも採用できるという状態ではありません。
    3年から4年ほど前であれば、「未経験者可」などの文句を入れることである程度の人数から応募があったように記憶していますが、今では厳しいです。

    それならば、「現場などが未経験」ではなく、「ネイリストになりたい人」を育てていくしかありません。
    これは時間も費用もかかる大変作業にはなりますが、そうも言ってはいられないならやるべきです。
    とにかく、どんなことでも改善するべく動き続けることが大事です。

    また、逆に未経験者ではなく、キャリアのあるネイリストが来た場合、それで安心かというとそうではありません。
    キャリアがある故に、ひと筋縄ではいかないようなことも起きてくるはずです。
    今まで他のサロンでのやり方で働いてきていて、自分なりのポリシーもあるでしょう。
    そんな人を自分のサロンに見合ったやり方で働いてもらうようにしなければなりません。

    そのネイリストを自分が引っ張っていけるのか? または百戦錬磨のネイリストの教育を任せられる右腕がいるのかどうかも重要になってきます。
    異端者がひとりいて自由にやってしまうことで、他のネイリストたちは不満に思うはずですし、サロン内の統率も崩れてきます。
    もしかするとオーナーとしてのビジョンにも影響があるかもしれません。
    新人でも経験者でも、それなりの覚悟を持って教育していくことが求められてきます。

    ネイルサロンはネイリストがいないことには始まりません。
    優秀なネイリストがいてこそ、サロンの繁栄に繋がっていくのです。
    この教育に強くなっていければ、ネイル業界で勝ち抜いていける可能性はグッと上がるはずです。

  • ネイルサロン 一般業務2016.01.29

    こんにちは。

    仲村和也です。

    今回は、いかに取り逃しがないようにお客様の予約を入れるか? についてのお話しをしていきたいと思います。

    無駄なく予約を入れる方法を考える

    現在のネイルサロンの予約については、もちろんお電話などもあるでしょうが、インターネットから来ることがほとんどかと思います。
    予約表がリピーター様の次回予約で埋まっている、という状態が理想ではありますが、サロンのオープンから数年間はなかなか難しいでしょう。

    このネット予約なのですが、ホットペッパービューティなどのサロンボードシステムを使っている方は解ると思いますが、どうしてもデッドスペースが出来てしまうことが多いです。
    予約はお客様が空いている好きな時間に入れていくわけですが、どうしても予約の取れない枠が出てしまうからです。

    例えば10:00から18:00の8時間の予約枠を空けていたとして、付け替えを2時間と考えるとマックスで4名様の予約が取れるわけです。
    ですが、これが予約の入る時間によってはもちろん4件は取れません。
    単純に11:00から予約が入ってしまうと、その後がキッチリ埋まったとしても3名様の予約、その後ももし1時間空けての予約が続いてしまうと、最低で2名様の予約しか取れなくなります。
    2名様分のみ、ということはほとんどないとは思いますが、3名様と4名様でも総合的に考えると売り上げにかなり差が出てきてしまいます。

    ならばどうすればいいかというと、
    “システム的に決まった時間しか予約が取れないように仕組み作り設定をする”
    または原始的ではありますが、
    “ご予約の時間をずらして頂けないかをお客様にご連絡する”
    この2つはどちらかというとサロン側の都合に合わせた方法です。

    そして、人件費はかさんでしまいますが、
    “アシスタントを入れてオフプレパなどを任せて時間を短縮し、予約をどんどん入れる”
    などの方法があると思います。

    この3番目がいちばんお客様には影響を与えない方法ではありますが、施術時間を短くすることになるので、気をつけなければならないでしょう。
    当然のことながら技術的におろそかになってはダメですし、時間が迫ってくると接客接遇の面にしても雑になってしまう可能性もあると思います。

    お客様に「あのネイルサロンは前は丁寧だったのに、繁盛し始めてからはネイルも雑だし、無愛想になった」と思われてしまっては元も子もありません。
    そしてこういうマイナスな噂というものは、1度ついてしまうとそれを払拭するのは大変なことです。
    サロン側としては、ネイリストに負担をかけながらもお客様のためを思って…ということでしょうが、まったく意味を成さなくなってしまいます。
    そうなってしまわないように、どんな方法を取ればいいのかはサロンやネイリストたちの現状を考えて決めることが大切となります。

    リピーター様に、決まった時間枠の予約を認知して貰う

    ちなみに、マイサロンの場合には、お客様に予約のお時間のご相談をさせて頂けないか連絡することを徹底しています。
    これによって1日5000円の売り上げが上がれば、月に15万円の売り上げとなります。
    実際にはもっと効果が出ているかと思います。

    電話でもそうですが、それに併せてご来店頂いたお客様にはご案内がスムーズな時間をお伝えしてもいます。
    これを継続的にやっていくと、リピーター様は決まった時間枠を認知してくれて、その時間にご予約を入れて下さるようになってきます。
    もちろん利益を上げることを目指してはいますが、それと共により多くの方にネイルを楽しんで頂きたい、という思いもあります。

    予約時間のシステムの仕組みが安定すれば、その月や曜日によっていつが混んでいるのか空いているのかの流れもある程度は出来てくると思います。
    そうなれば、リピーター様に電話ででもスムーズな時間帯をお教えすることも可能になるでしょう。
    また、ブログやツイッターなどのSNSを使って、予約状況を解りやすく閲覧者にお伝えしておく、というのも親切でいいのではないでしょうか?
    これもまた大変な作業にはなると思いますが、やってみる価値は十分にあると思います。

    手間はかかりますし、慣れるまでは抵抗のあるスタッフもいますが、頑張ってくれていることに感謝しています。
    高い広告費を払って集客出来ても、サロン側として受け入れられないのでは意味がありませんので、自分のサロンにあった最適な方法を探してみて下さい。

  • ネイルサロン経営について2016.01.20

    こんにちは。

    仲村和也です。

    ネイルサロンはサービス業です。
    このサービス業というのは、先進国ではとても伸びている産業でもあります。
    ネイルサロンを始めるときには、まずはこのサービス業とは何か? ということを考えることからになるのですが、この部分になると長くなってしまうので、これは次の機会に回して今回は人件費をテーマにお話しをしていきます。

    サービス業でいちばんかかる費用は…?

    サービス業のいちばんいいところは、初期費用が比較的安く済むということです。
    ですが、サービスを提供する人が重要な業種といえるので、人件費が最もかかる産業でもあります。
    この人件費、各業種でどれくらいが理想なのかということは、実は決まっているのです。
    というよりも、このくらいの経費がかかっているのなら人件費はこれくらい、というように、おおよその目安があります。

    この経費を“何となく”でやっていると、何となくの経営になってしまいます。
    かかるべき経費の数値を知っているだけでも経営戦略が立てられますし、しっかりとした利益も出すことが出来るのです。
    これを知るには「労働分配率」を出す必要があるのですが、簡単にいえば人件費をどれくらいにすればいいのか? ということになります。

    ここで、その「労働分配率」の基本を紹介しておきましょう。

    「労働分配率」とは?

    人件費を決定するひとつの方法が、「労働分配率」です。
    この「労働分配率」を知るには、「付加価値額」と「人件費」の2つを知ることが必要です。

    「付加価値額」とは会社が付け加えた価値のことで、
    仮に商品を800円で仕入れたとして、1000円で売るなら200円の価値を加えたことになります。
    これが「付加価値額」であり、いわば「売上総利益」とほぼ同じと考えていいでしょう。
    そして「人件費」は、主に給料や保険料など社員が働く上で欠かせない費用の総額をいいます。

    「労働分配率」とは、「付加価値額」に占める「人件費」を知ることです。
    これにより、会社に占める適正な人件費を知ることが出来るのです。
    計算式としては、
    労働分配率(%)=人件費÷付加価値額
    になります。
    これを他社と比較することで、自分の会社の「労働分配率」が高いか低いかが見えてきます。

    さらに詳しいことを知りたい場合には、「労働分配率」で検索してみるといいでしょう。

    適正な人件費を出す重要性

    ちなみに、ネイルサロンでの「労働分配率」の平均は40%~50%ほどになります。
    私の顧問のサロンを見ていてもこのくらいが多いです。
    立地条件による各サロンの経費、例えば宣伝費や家賃など、ここら辺の違いによってそれぞれのサロンでの人件費は大きく変わってきます。

    マイサロンでも、まずこの分配率から見て宣伝費、家賃などを考えて、そこから計算してどこまでを人件費として使えるかを出していきます。
    人件費は、ネイルサロンではいちばんかかる、そして重要な経費といえます。

    いつもいっていますが、ネイリストたちスタッフは、ネイルサロンにとって最も重要な存在です。当然のことですが、サロンの商品であるネイルを作り出すのはネイリストたちです。
    これを考えると、人件費がいちばんかかるのは当然のことですし、スタッフたちにはなるべくいい待遇で気持ちよく働いてもらいたい、という気持ちもあります。

    ですが、人件費を重視するあまりに、サロンとしての利益が出ないようでは意味がありません。
    スタッフたちに高い給料を払っていても、サロンが継続出来なければ結果的に不幸にさせてしまうことになります。
    適当にやってしまうと、全く利益の出ないサロンになってしまう可能性もあるのです。
    自分のサロンの現状で、どれくらいの人件費であればやっていけるのかをきちんと考えて計算して、適切な数字を出すことが大切なのです。
    経営者として、何事もバランスを考えてやっていくことが必要です。

  • ネイルサロン経営について2016.01.19

    こんにちは。

    仲村和也です。

    まずはヤフーニュースからの抜粋をご紹介しましょう。

    『遺伝学や人工知能(AI)、ロボット工学などの研究と技術革新によって、人類は2020年までに差し引き500万人分以上の職を失う可能性があると、世界経済フォーラム(WEF)の調査が示した。
    WEFの創設者であるクラウス・シュワブ会長と役員のリチャード・サマンズ氏は、「ザ・フューチャー・オブ・ジョブズ(職の未来)」というリポートで、技術変革によって先進・新興合わせて15の主要国・地域で2020年までに約700万人の職が失われる一方で、200万人分の職が創出されると試算した。』
    とのことです。

    社会のあらゆることが便利になっていくということは、人間の“手”が不必要になってくるということでもあります。
    このことがもろに直撃するような職種では、働き手はいならくなってしまうということです。
    現在でいちばん解りやすいのが、電車の駅の改札です。
    以前であれば、駅員さんが改札で切符を切っていましたが、今では自動改札口が当たり前となっています。
    そういう意味では、技術革新というのは、人間にとって諸刃の剣といえるかもしれません。

    ネイルサロンのデジタル化?

    今から数年で、世界は一気に動くと言われています。
    ネイルサロンも同様で、もしかすると自動化になるのではないか? とも言われています。
    ここで大切なことは、ネイル自体はなくならないということです。
    ファッションとしてのネイルは、どんなに世界が変わろうと消えることはないと思います。
    もっと言えば、ネイルの技術が進化して、現在では考えられないような斬新なネイルが登場するかもしれません。
    現在でも、自分で出来るお手軽キットなどが登場していますし、これも技術革新のひとつといえるでしょう。

    施術スタイルは、これからどんどんと変わっていくのだと思います。
    簡単に言うと、ネイルというビジネスはなくなりませんが、施術スタイルがアナログからデジタルになるかもしれない、ということです。
    車などがそうです。
    2020年のオリンピックには自動化の車を出すと、自動車の企業も発表しています。
    実際に、今現在でもオートドライブの車のCMなども流れ始めています。

    そこで近い将来、ネイル業界も大きく変わるかもしれない、ということを頭に入れておいた方がいいということなのです。

    サロンの方向性を明確にしておく

    この時に、サロンの方向性を明確にしておくことです。
    例えばの話しですが、これからのネイルが単純にファッションとしての方向と、より凝ったアーティスティックな方向に二分化されたとします。
    ファッションとしての方向では完全デジタル化された施術によってネイリストというよりはサロンを経営するのが主になり、アートの方は職人技術を用いたアナログ+デジタルの施術でよりネイリストとしての技術が重要になってくるとします。

    そうなった場合に、自分自身は、自分のサロンはどの方向に行きたいのか?
    この業界でどのようにしていきたいのか?
    ネイルの施術をするのかそれともネイル業界で稼ぎたいのか?

    生き抜く知恵をつけて、どのようなスタンスでネイル業界と関わっていくのかを、より明確にしていくことが重要になってきます。
    まだまだ先のこと、と思うかもしれませんが、時代の変化というものは来るときにはあっという間に到来します。

    新しいものが全て良いとはいえませんが、時代の波に逆らっても繁栄することは難しくなってくるでしょう。
    デジタル化という意味でいうと、そうなるとどこでも同じようなものが多くなってしまう可能性もあります。そこで必要になってくるのは、より自分のネイルサロンなりの売りが重要になってきます。
    他店との差別化を図ることが業界で生き抜くためのポイントです。

    その時になって慌てないように、今から情報を集めて、いろいろと試行錯誤しておくことが必要なのだと思います。

  • ネイルサロン 一般業務2016.01.17

    こんにちは。

    仲村和也です。

    現在、ネイルサロンはどんどんと増えていますが、その分、各サロンでのお客様に対する基本的なサービスもよくなっていると思います。

    ひと口にサービスといっても様々なものがあるのですが、大きく2種類に分けられると思います。
    ひとつはネイルの施術以外の部分でのサービスと、もうひとつは施術に関するサービスです。
    今回は、このサービスについてのお話をしていきましょう。

    施術以外のサービスとして

    例えば、施術中に出すドリンクサービスもひと昔前までは出すところは少なかったのですが、今では当たり前になってきていると思います。
    また、観たいDVDを選べるサロンもありますし、中にはカフェメニューのようにドリンクを選べるサロンもあります。
    他にもサロンによって色々と工夫を凝らしたサービスもあるようです。
    ちなみにマイサロンでは温かいお茶か冷たいお茶のどちらかを選んで頂いています。

    このドリンクサービスの充実やDVD観賞の提供は、お客様にとってはいいことだと思いますが、時にネイリストにとっては思っている以上に負担に感じている場合があります。
    アシスタントやレセプションがいるサロンであれば問題はありませんが、基本的に大規模なサロンではない限りは、これらのサービスは担当するネイリスト自身が用意することになります。

    現場にいない、さらにネイルをよく知らないオーナーにはなかなか解らないかもしれませんが、ネイリストにとっては、メニューが多いとお客様に選んで頂く時間やサービスを準備して出す時間は大変なロスになります。
    ましてや施術時間の短縮を求めているならば、こういったサービスは出来るだけ簡略化するべきです。

    選べるドリンクやDVDのサービスが悪いわけではありませんが、それをするのであれば、なるべく時間をかけずにサービスが提供できる仕組みを考えるべきでしょう。

    施術に関するサービスでは

    また、経費の面からいってもそうです。
    価格帯の高いネイルサロンであれば、ある程度のサービスは必要かもしれませんが、基本的なことを言ってしまえば、決められた施術時間内にきちんとした技術のメイルを提供すること、何よりこれがいちばん大切です。

    施術に関係のない他のサービスに気を取られてこの基本が出来なくなるのでは本末転倒、サービスでも何でもありません。
    最近はウォーターケアをサービスで付けるサロンも増えてきました。
    これもお客様にとっては嬉しいサービスだと思いますが、ネイリストにとっては手間のかかるサービスでもあります。
    1度始めたサービスをなくすのは、お客様にとってはあまり印象のいいものではないので難しいと思いますから、現場スタッフとしっかりと相談する必要があるでしょう。

    ネイリストへの負担が少ないサービスを考えるということも大切です。
    施術中のお客様の姿勢などをリラックスできるものにしたり、サロン内の室内温度の調整というのもサービスの一環になると思います。
    施術中のおしゃべりに工夫することも出来るはずです。
    お客様のネイルに関する悩みなどを聞いてアドバイスをしたり、最新のネイルに関する情報や知識を伝えたりというのもいいと思います。
    リピーター様などには、優先的に予約が取れるようなサービスもありかもしれません。

    また、時期によってサービスの内容を変えるというのも方法です。
    繁忙期にももちろんサービスは必要ですが、閑散期にはその月ならではの、繁忙期にはないサービスを提供することでお客様を増やすことに繋げていくことも出来るかもしれません。
    お客様に気持ちよく、満足してもらえることが重要ではありますが、そのサービスをすることによってサロン側にも利点が出来るのであればベストでしょう。

    サービスをなるべく簡略化する、ということを言いましたが、多少手間がかかっても、スムーズにサービスが出来る流れを作ることでサロン側の負担を減らすことも可能ではあります。

    前述しましたが、まず基本的なネイルの技術がしっかりしていることを前提にして、どんなサービスが喜ばれるのかを知ること、そしてスタッフたちと十分な打ち合わせをする。
    提供したいと思うサービスに対してかかる費用なども、きちんと計算してからスタートすることをオススメします。

  • ネイルサロン経営について2016.01.16

    こんにちは。

    仲村和也です。

    経営者の方は経験があると思いますが、ネイルサロンを経営しているとさぞ儲かっているであろう、という見方をされることが多いです。
    「隣の芝生は青く見える」という諺がありますが、まさにコレだと思います。

    よく聞かれることのひとつに、売り上げはいくらですか? というのがあります。
    ですが、この売り上げというのは、ただ単にあればいいというわけでは決してありません。

    重要なのは売り上げではなく“利益”

    例えば月の売り上げが300万だったとします。一見、とてもいいように見えますが利益は20万、というネイルサロンも実は沢山あります。
    もし月の売り上げが120万でも、利益が50万ある方がいいわけです。
    あらゆる経費を差っ引いていくら現金が残るのか? ということころにしっかりと目を向けるべきなのです。

    オーナーである自分自身も、そしてサロンのスタッフたちも売り上げを意識することは大切なことですが、まずは自分のサロンの損益分岐点をきちんと意識して下さい。
    重要なのは売り上げではなくて“利益”なのです。

    同じスタッフ数で同じ売り上げを上げたとしても、広告のランクや家賃などの必要経費を考えるとその地域での損益分岐点は変わってきます。
    売り上げを上げるために無駄な経費がかかったとして、もし売り上げが上がっても純利益は下がるということがあります。
    売り上げばかりを見ていると、このようなことは多々起こりえます。
    ですから、まずは経営者として、自分がどこを目指しているのかもしっかりと見つめて下さい。

    売り上げはあくまでも売り上げです。
    単純なことのようですが、意外とこの部分を勘違いしがちです。
    サロンの総経費は月にいくらかかるのか? この基本的な数字を把握して下さい。
    これが解っていれば、先々にさらに利益を上げるためにどうすればいいのかを考えやすくなってきます。
    経営が安定して月の売り上げが決まってくれば、広告にかかる経費の見直しなどもできるようになりますし、もっとやりやすくなるはずです。

    また、月によっては基本的な部分以上に経費がかかることもあります。
    特にネイルサロンの場合にはネイリストたちスタッフの存在が重要ですし、この人件費がポイントになるということは覚えておいた方がいいです。
    スタッフの出入りが激しいほど人件費はかかるので、働きやすいサロンを目指して長くいてもらうことが大切になるでしょう。

    利益を出すための経営戦略

    自分の目指すビジョンによって、経営戦略は変わってきます。
    売り上げだけを上げることは簡単です。
    広告費にお金をかけて、スタッフ数も増やせば単純に上がるはずです。
    ただし、50万の売り上げアップのために経費が70万かかっていた、ということでは意味がありません。

    そしてネイルサロンでは、一店舗だけでの売り上げには限界があるので、多店舗展開で安定的な利益を出すのが理想だと思います。
    もちろん、ネイルが大好きで一店舗のみである程度の利益が出ればいい、という方はそれでもかまいません。
    ですが、経営者として仕事を拡げていきたいのであれば、やはり多店舗展開は絶対的に必要です。
    一等地に路面店を出してブランディングやアンテナショップにして、そこでは利益を考えないで地方でのサロンで利益が出るようにする手堅い方法もあります。
    この仕組みが定着すれば、利益も安定して出るようになると思いますが、そうなるまではかなり大変かもしれません。

    自分のサロンの方向性をきっちりと決めて、まずはその売りをお客様たちに知って貰う必要があります。
    アンテナショップだけではなく広告でもある程度の大きめな展開も必要ですし、そのために広告費もかかってきます。
    これを無駄にしないためにも、ブレないビジョンを決めて経営をすることが重要になってくるでしょう。

    店舗数が増えてきたとしても、各店の地域の差などによって月にかかる経費も異なってきますので、この辺もしっかりと把握することが大切です。
    アンテナショップ以外ではしっかりと利益が出せる仕組みをいかに構築していくか? ということが、成功するためのひとつのカギといえるでしょう。

    そのためにも、大切なのは売り上げではなく中身である“利益”だということ。
    これをオーナーだけではなくスタッフも意識できるようになるとより良いと思います。

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