知識集
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンをこれから始める方にオススメなのは、自分がやりたいお店のモデルサロンを見つけることです。
これは内装がどうこうなどということではありません。もちろん、雰囲気などを掴むというのはいいと思います。
いきなり独自の方針だけでやるよりも、上手くいっているサロンの真似をする、このようにいうと、せっかく自分のサロンを作るのに…と違和感を感じる方もいると思いますが、実はこれはビジネスの上での鉄則なのです。
マイネイルにもモデルサロンがあります。
今でこそ、そこに囚われずに自分の考えも取り入れるようになっていますが、まずはモデルサロンの研究をしました。なぜ、あのサロンは上手くいっているのか? 体制のしくみやターゲットにしている客層、サービス内容、広告の仕方などを徹底的に研究です。
そしてそれを基にして仕組みを作っていきました。
日本のトップ企業も、先進国の真似を経て作られてきています。
経営は「理論主義=経験」によって成り立つといえます。
ですので、しっかりと上手くいっているビジネスモデルを研究してまずは真似てみる。
ただし、真似ることが最終目的になっては意味がありません。真似ることは、あくまでもそこから学ぶための手段です。成功モデルを通じて学んだり改善をしていき、オリジナリティを見出した企業こそ、大きくなっていくのです。
小さい部分でいえば、ネイリストたちにしても、最初は先輩たちのやり方の模倣から始まります。大きい部分では、かつてコピー大国といわれた中国の企業も同じです。そこから自分なりのやり方を見つけ出していき、カリスマネイリストになったり、中国の企業などは現在では世界でもトップクラスの規模へと成長していきました。
これを考えると、まずは成功パターンを研究して真似てみる。自分なりの創意工夫は、その土台がしっかりと出来てからする、ということが成功に繋がるいちばん良い方法だと思います。
ネイルサロンだけに限らず、取り入れたいところがあるのであれば、ラーメン屋さんの仕組みを取り入れてもいいのです。かなり大胆な発想かもしれませんが、時には枠に囚われない考え方も必要だと思います。特にお客様を相手にするビジネスの場合には色々なお店でも共通する部分が多いので、参考になるポイントは沢山あると思います。ジャンルに限らず研究してみることも必要かもしれません。
そして、成功パターンというのはひとつだけではなく、様々なパターンがあると思います。いいとこ取りだけで上手くいけばそれに越したことはありませんが、何でもかんでも取り入れればいいというわけではありません。
それらをきちんと研究してしっかりと理解した上で、自分が目的とするビジネスモデルを作り上げていくのです。
土台ができあがったと思っても、全てを一度に変えようと焦ることも禁物です。全体的なバランスを考えながら、ひとつひとつの部分から独自のスタイルを模索していけばいいと思います。
ビジネスモデルの真似したい部分をどう取り入れていくのか? そこからどこをどう変えていくことでさらに良くなっていくのか? などを常に考えることが大切です。
失敗することも多々あると思いますが、そういう場合には自分の考えに固執せずに、すぐに方向転換することも大切です。
もうひとつ個人的な部分として、オーナーとしての考え方や立ち位置なども、成功者を真似して学んでいくことも必要かもしれません。どんなビジョンを持っているのか? それに向かってどうビジネス戦略を立てているのかなど、自分にはなかった発想を知ることも成功していく上でのポイントではないでしょうか?
初めから独自の方針で上手くいくほど、ビジネスは簡単ではありません。まずは、成功例をしっかりと研究することから始めて下さい。
スタッフの技術や接客対応の差をなくす
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンの店舗展開をする際はもちろんですが、1店舗のみだとしても、お客様から「このサロンはどのネイリストに当たっても大丈夫」と思って頂けるようになることが大切だと思います。
これは技術的なことに関してはもちろんのこと、接客待遇など全てにおいてのことです。
電話対応ひとつをとっても、スタッフによってバラバラではお客様からの信用や安心感は得られません。
前にも話しましたが、こういう接客面も含めて、他のサロンを経験していない新人は以前のクセがついていないので教育がしやすいです。
ただ技術面に関しては、やはりキャリアのある方に敵わないのは仕方がありません。
新人ネイリストが入ると、どうしてもお直しは増えますし、お客様からの指名で新人ネイリストを避けられることが多くなることもあります。
これはある程度は育てていく過程で仕方がないと割り切り、いかにこの期間を短く出来るかを考えていくしかありません。
初めの段階からいつまでにこの課題をクリアする、それが出来たら次の課題をいつまでに…というように細かい設定をしていかないと動けない場合が多いので、しっかりと伝えていくことが大切です。
店長やアドバイザーと相談しながらカリキュラムを組んで、それに添って教育していく、ということも必要かもしれません。
また、新人たちにしても、飲み込みの早い人や遅い人など様々だと思いますので、あまり急かしすぎるのもミスの原因になりかねません。この辺のサジ加減は難しいとは思いますが、ダラダラとさせるわけではなく、なるべく早く覚えて貰うようにしましょう。
さらに、ホットペッパービューティーでのお客様からの声なども参考になると思います。これは新人だけに限らずに全てのスタッフにいえることですが、技術面から接客態度を含めて、特に不満などのコメントがあればその内容をチェックして改善することで、ポイントを絞った教育も出来るはずです。お客様から不満の声でも聞かせてもらえるうちが花です。何もいわずに離れていってしまうことほど恐いものはありません。
逆に好評な部分があれば、それを徹底させていけばいいのです。
マイサロンでも、どのネイリストに当たっても同じ値段で同じクオリティのサービスを安心して受けられる、というのを目指していますし、そこに重点を置いた教育をしています。
技術などはトレーニングでレベルの底上げや均一化を目指しますが、接客面などは基本的なマニュアルを作って、最初のうちはそれに従って貰う、というのも方法だと思います。
接客業にとってお客様への対応は基本中の基本ですし、そのことをスタッフ全員に十分心がけて貰うことが大切です。
もし自分のサロンなりの接客応対の仕方などがあるのでしたら、たとえ他店から来たキャリアのある方だとしても、基本的には自分のサロンのやり方に従って貰うことも必要だと思います。
全てにおいてムラのない技術とサービス、接客対応が出来ていれば、お客様にも安心してご来店頂けます。このことが浸透することで、リピーターも増えていくはずです。
例えば、コンビニのセブンイレブンなどでは、どこの店舗に行っても同じ物を購入できますし、セブンイレブンに行けばお弁当やおでんが買える、ATMがある、宅急便が送れる、ということが認知されています。
これが重要なのです。
もちろん、店舗によってのオリジナル性というのも必要なのですが、それは基本的に提供できるサービスがしっかりと固まってからの話しです。その店で出来ることがお客様に浸透した後で、“あ、ここではこんなことまで出来るんだ。”というように持っていければいいと思いますし、他店にはない独自の技術やサービスが提供できるようになればそれがサロンの売りになっていきます。
これからもネイルサロンをやっていく上で、価格競争に負けない自分のサロンの強みを作っていくことが必要です。
そしてそのことを、スタッフが理解していくことも重要になっていくでしょう。
こんにちは。
仲村和也です。
私は「組織作り」や「分業」といった言葉をよく口にしますが、全ては“採用”からスタートします。
採用というと、サロンの新規オープン時は別として、スタッフが辞めてしまったからとか、辞めてしまうからその穴を埋めるために、といった感覚になってしまうことが多いかもしれません。
実質的にはそうかもしれませんがそうではなく、本来ならばオーナーが掲げるビジョンの実現のために計画的に行う、というのが理想なのです。
スタッフを採用する際に、やはり即戦力となる方が欲しい、というサロンは多いですが、キャリアのある方の場合、自分のやり方やそれまでいたサロンのクセのある方が多いので、その方をいかにコントロールできるか、ということがとても重要となります。
これとは逆に、まだネイルスクールを出たての新人などの場合には、教育するのに手間と時間がかかります。技術に関してもスクールを出たからといって全てのメニューに対応できる方は稀といえるでしょう。
ましてや社会人経験もなく新卒採用のような形になるスタッフだと、技術だけではなく接客面などの教育も同時にしていくことになるのでトレーナー的には初めは大変かもしれません。
ですが、新人にはそれまでの経験がない分柔軟性や素直さがるので、ある程度教育することでそのサロンのカラーになってくれる可能性がいちばん高いともいえるのです。
ただし全てのスタッフが新人では、オーナーネイリストやよほどの敏腕トレーナー、アドバイザーなどがいない限りは技術面の教育などには限界があると思います。
このことを考えると、ネイルサロンを円滑に運営していくにはキャリアの方と新人をバランス良く採用する、というのがいいと思います。
ここで大切になってくるのは、前述したようにキャリアの方に自分のサロンのやり方や方針をいかに理解して貰うかということです。その方が直接的な指導をしないとしても、一緒に働く上では新人への影響も少なくないはずです。
もしサロンの方針と異なるようなやり方をしていれば、それを目にする新人にしても戸惑ってしまいます。
キャリアのあるスタッフの場合には、理想をいえばオーナーのビジョンや方針に共感してくれるような方を採用したいところです。
また、店舗展開をするときなどの採用では、既存のサロンのスタッフとのバランスもよく考える必要があります。スタッフの移動は可能なのか? 一時的な研修のためにしても、キャリアのあるスタッフを送り込んでも大丈夫なのか? そしてキャリアの方と新人とのバランス調整などを、全体的な状況から考えて決めていかなければなりません。ここを読み間違えると、既存の店舗と新店舗の両方でガタガタになりかねないので注意が必要です。
これはデータ的なものですが、ネイルサロンに限らずにスタッフの10年後の定着率を見ると、新卒採用=50%、中途採用=20%、スカウト採用=10%といったデータがあるようです。
あくまでも数値的なものですが、どこにも染まっていない新人の定着率が一番高いということになります。
社会的には、以前のように1ヵ所の会社にずっといる、というよりは転職が当たり前になっている現代ですが、そんな中でも、最初に入ったところでキャリアを重ねていく方もまだまだ多いのです。
ちなみに、新人たちにずっとここで働こうと思わせるためには、オーナーやその会社のビジョンを伝えて、しっかりとした未来を見せることが必要です。ここにいれば自分にプラスになる、という意識を持ってもらうのです。
自分のサロンで新人から成長していってくれるのであれば、やり方や方針は深く身についていってくれるはずですし、お互いの信頼度もより深くなっていくでしょう。これを考えると、ゆくゆくは企業として新人で固めた方が将来に強くなるといえそうですが、それはあくまでも理想の形ともいえます。現実的に考えれば、ここはやはりバランスだと思います。
中途採用やスカウト採用の方の経験値と技術は、やはり即戦力としてありがたいです。
キャリアと新人それぞれを活かしていくためにオーナーがどのように教育していくか? この指針を示していくことが大切です。
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンが増えていくと同時に、価格も全体的に低価格になってきています。
商売をやる以上、お客様の求めているものを求められている価格で提供するというのは、やはり重要なことです。
ですが、求められているのは何も価格だけではありません。あらゆるものや考え方が多様化している現在、様々な部分でお客様からのニーズに応えることが大切です。
ジェルネイルが出だした頃というのは、ワンカラーやラメグラデーションなどでも約1万円ほどが相場でしたが、今では3000円台でも出来るサロンが沢山あります。オフ代にしても取るのが普通だったものが、他店オフでさえ無料になっている所もあります。
また低価格、短時間で出来る簡易的なネイルをメニューに取り入れているサロンも見受けられます。
激増したネイルサロンが生き残るための価格競争、というのももちろんありますが、そうなった理由は、何よりも高いニーズがあったからこそです。
お客様たちみなさんが手軽にネイルをする時代になった、ということを大きな要因として、ネイルをする理由や頻度も様々で上がってきています。そんな中で以前の値段のままでは、お客様の来店頻度を下げることになってしまいます。
“もっとネイルをしたいのにこの価格では…”ということになれば、それはニーズに反しているということになります。せっかく拡がってきているネイルの需要なのに、これでは意味がありません。
このことから低価格化というのは、お客様が手軽にネイルをするためのニーズの結果、ということがいえるでしょう。
値段以外でのお客様からのニーズはどうでしょうか?
例えば、セブンイレブンなどのコンビニは低価格なわけではありません。それよりもスーパーに行った方が安く購入できることは誰もが知っていることです。
ですが、セブンイレブンは「いつでもすぐ買える」という消費者たちのニーズに応えたわけです。尚且つ、どこのセブンイレブンに行っても同じ商品を買うことができる、ということも消費者からの信頼に繋がっていると思います。
これが、セブンイレブンの登場以来、爆発的にコンビニが増えていった理由です。
さらに、現在では当たり前の24時間営業や銀行系のATMの設置、郵便物の投函、一部の薬品の取り扱いなど、次々と消費者からのニーズを取り入れてきています。
ファーストフード店などでも、一時は低価格1本での経営戦略が目立っていましたが、近年では逆に値段は高いけどよりボリュームのあるものや、高級素材を使ったメニューなども登場しています。
反対に、消費者からのニーズという意味で大打撃を受けているのが書店です。あらゆるものがオンラインショップで買えて、電子書籍が普通になってきている今の時代で、苦境に立たされている最たるものといってもいいでしょう。色々と工夫を凝らして生き残ろうと必死に頑張っていますが…。
これなどは、現在求められているニーズから外れてしまったことによる危機なのです。
ネイルサロンも同じです。今求められているものは何か? を常に考えていく必要があるのです。
極端な話しですが、現在2時間かかっているネイルと同じクオリティのものを10分で出来るサロンがあるのならば、忙しい女性が多い今の時代、高額であっても人気店になるかもしれません。
また、ネイルアートとしての完成度も、より高いものや凝ったものを求めるお客様も増えてきています。ネイリストやサロン側としては大変なことだと思いますが、これらのニーズに応えることも必要になっています。
さらに基本的な部分でいえば、サロンのメニューやクーポン内容なども、時代と共に多種多様に変化していかなくてはならないと思います。
価格にしてもそれ以外の部分にしても、それを求めている層はどこに多いのか?ということを考えていくわけです。
そして自分のサロンに来て頂いているお客様層からのニーズにピッタリと応えることが出来れば、それがいちばんです。
今は低価格が強い時代ではありますが、それだけではなく、時流に乗って変化していくこと…これは重要なことなのです。
こんにちは。
仲村和也です。
よく経営というものが解らない…といったことを聞きます。
そもそも、経営の意味とは何でしょうか?
これに対しては、経営者一人ひとりによって答えが異なるものですし、一家言持っている方もいると思います。
「会社を潰さずに、継続して成長させること」「顧客を満足させて、適正な利益を上げること」などを始めとして様々ないいかたがあるとは思いますが、最終的な意味合いとしては同じで、ひと言でいうと「継続的な投資、回収の仕組みを作る活動のこと」です。
まず最初に投資をせずに経営は出来ませんし、また回収が上手く出来なくては継続することは不可能です。
経営とは“投資→回収→再投資→再回収”、これの繰り返しです。
このループの規模が大きくなれば企業は成長し、小さくなるならば衰退、継続できなければ倒産になります。
経営をするのであれば、まずは自分が稼ぐことが大事です。
そこから雇用も生まれますし、さらに仕入れや納税が生まれて、社会貢献に繋がっていくのです。
ここまでにするにはかなりの苦労を重ねることになるかもしれませんが、ほとんどの経営者が体験していることです。その中で、自分なりの投資と回収のやり方を見つけていくわけです。会社を経営して大きくする、ということはそういうことです。
投資をする際には、当たり前ですが何でもかんでもという訳にはいきません。
自分のビジョンをしっかりと持ち、そこからブレないように投資をしていくことが重要です。
さらに、その投資による回収がどれくらいの期間で出来そうなのかをよく考えることも必要となってきます。ここさえしっかりしていれば、投資と回収のループはスムーズになっていくはずです。
もちろん、いつも計画通りにことが運ぶとは限りません。そういう場合には軌道修正も必要となってきますし、一時的に投資規模の縮小も視野に入れることになるでしょう。無理をしないで我慢の時もあるでしょうが、ビジョンから外れないように、しっかりとした計画性があるのならば巻き返すチャンスは必ずやって来ると思います。
また、回収が上手くいかないときなどに遅れ分を一気に回収できそうな案件を見つけると、つい手を出してしまいそうになりますが、こういう時こそ慎重な判断が重要となります。
確実に回収できるという確信があるならいいでしょうが、その場しのぎの投資の場合にはあまりにリスクが高すぎます。
それよりも、遅れている回収をどうしていくか? また、それに連動するような部分で解決策がないのかに目を向けていくほうがいいのではないでしょうか。
“経営とは?”などと深く考えていくと難しいですし、キリがありません。まずはいかにスピーディーに初期投資をするか? そして回収が出来たなら次はどこに投資するか? を考えていきましょう。
これを上手く仕組み化することが出来れば、他店舗展開はもちろん、他のビジネスに応用することも可能です。
これらを上手くやっていくためにも、確固たる自分のビジョンを持つことも大切な要素となってくるでしょう。
投資と回収。これを続けていくことが、会社の発展に繋がっていく重要な作業となります。
今回は基本的な部分のお話しをしましたが、投資と回収についてはみなさんからの質問も多いので、機会を改めてさらに具体的なお話しをしていきたいと思っています。
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンを出す上で重要なことのひとつに、立地条件があります。普通に考えて、集客にはやはり駅から近い所が強いものです。
マイサロンも全店舗が駅から徒歩5分圏内に立地しています。
今回は、この立地についてのお話をしていきます。
最近多くなった質問に、「入りたいと思ったビルやマンションに、既にネイルサロンがあった場合はどうなのか?」というのがあります。
これはみなさん、後から自分のサロンが入っていく場合も気にされますし、逆に同じマンションにネイルサロンが入ってくる時の対策はどうすればいいか? という質問も頂きます。
現在のネイル業界は飽和状態でもありますので、激戦区になると同じ建物に複数のネイルサロンが入っていることも多々あるでしょうし、競合するサロンはあるのは当たり前、というように見る必要があります。ですから、その中で一体どうやったらお客様に自分のサロンを選んで頂けるか? ファン(リピーター様)を増やせるかを考えた方がいいです。
まず、これから入りたいと思う場所にネイルサロンがある場合ですが、これに関しては私が見るのはあくまでも純粋な立地条件になります。そこにネイルサロンがあるかないかは、あまり気にすることはありません。
ですので、立地を見させて頂いて集客が望めるのであれば、問題ないと判断します。
ひとついえることは、そこにネイルサロンがあって続いているようであれば、その立地は集客ができる場所ではある、という証明にもなるわけです。後はどんな層のお客様たちがターゲットなのかなどの情報を収集していきます。
もちろん、先に入っているネイルサロンの情報収集もした方がいいと思います。
どんなコンセプトでどれくらいの価格帯なのか、サロン内の雰囲気はどんな作りなのか、ネイリストたちはどんな感じなのかなども見ておきます。
そして、それに対して自分のサロンはどうなのか?
先に入っているサロンが繁盛しているようであれば、ある程度は同じようなコンセプトにして色を変えていくのもありでしょうし、立地に対しての層で取りこぼしがあると思ったならば、まったく異なるコンセプトで勝負してみるのもいいでしょう。
どちらにしても、重要なのはその立地ではどんな層のお客様に来て貰えそうか、という情報になります。その上で、自分のサロンではどうしていくのかを考えていきます。
また、自分のサロンのビルに新しくネイルサロンが入ってきた場合ですが、この時はそのサロンの情報を集めて、どんな戦略で攻めようとしているのかを見ておきます。同じような感じのサロンかもしれませんし、そうではないかもしれません。当然、先方にしてもこちらのサロンの情報を得ているはずですが、自分のサロンでしっかりと集客が出来ているのであれば、基本的には気にせずにそのままどっしりと構えていてもいいと思います。
新しいサロンが来たからといって、今までのやり方などを簡単に変えてしまっては、それまで来店して頂いていたお客様たちを手放してしまうことにもなりかねません。
もちろん、お客様の流れがそのサロンに傾き始めそうだと感じるのであれば対策は必要ですが、まずはそのままで様子を見ることも大切だと思います。
ただし情報収集だけはしっかりとしておいて、どんな状況になっても対応できるようにすることも忘れない方がいいでしょう。
肝心なのは、その立地でのお客様のニーズを考えること、そしてそれに添ってサロンを変化させていく、ということです。
ビジネスは弱肉強食の世界ですし、お客様を奪うことも奪われることもありますが、これは仕方がありません。
要は、自分のサロンの売りは何なのか? ということを常に、明確にして打ち出していくことが大切になっていきます。
こんにちは。
仲村和也です。
誰でもそうだと思うのですが、人は自分の中の常識を無意識に作りながら生きています。
そしてそれぞれに、その自分の常識や価値観を基本として行動しているものです。これは10人いれば10人が異なる部分といえるでしょう。
今回は“自分と他人との価値観と常識”についてお話ししていこうと思います。
■違って当たり前の“価値観と常識”
まず、自分と他人とでは“価値観や常識は違って当たり前”ということを頭の中に入れておかないと、スタッフの教育は難しくなってしまいます。これは年齢、世代が違うのであればなおさらのことです。
「これくらいは言わなくてもやるだろう…(なぜなら、自分だったら必ずやるから)」では、スタッフは出来ませんしやりません。頼んだ側の人間は、不必要なストレスを抱えてしまうことになってしまいます。
これはスタッフを教育した経験のある方でしたら、よく解ることだと思います。
ですが、指示されるスタッフからしてみれば、指示をされていないのですからやる必要はないのです。それがスタッフ側の常識なのです。
そして言ってしまえば、指示が適切ではなかった、ということになります。
よくオーナー様から、いつも言っているのに…何度も説明したのに…といったフレーズが出てきたりします。心情的にはとてもよく解るのですが、これではもちろんダメなのです。
何度説明しても出来ないのであれば、なおさら相手が理解できるような説明と、やり方の仕組みを徹底する必要があります。
前述したように、“これくらいは言わなくても解るだろう”ではなく、一歩二歩と下がるつもりで考えて、教えていくようにするのです。
全ての人に共通する“価値観と常識”なんていうものはひとつもないと思います。価値観が違うということは、決して悪いことではないですし、それが個性となる場合もあります。
なので、相手の価値観を全否定して自分の価値観を押しつける、というようなやり方をしても教育にはなりませんし意味がありません。
ただし、サロンで働くスタッフ全体としての常識というものは、基本的には共通して持ってもらわないと困ります。
これを徹底していくことも大切な教育なのです。手間と根気のいる作業ではありますが、サロンやスタッフの未来を考えると必要不可欠なことといえるでしょう。
■技術が先か、一般常識が先か…
ネイルスクールや専門学校を出てすぐにネイリストになられた方は、一般企業で働いたことのない方が多くいます。
ですので、もちろん全員とはいいませんが、社会人としての一般常識について解らない方が多い傾向にあると感じます。
こういう方たちには、新卒者と同じような教育をしていく必要があります。
これとは別に、ネイリストとしてのキャリアが長い方でも、基本的に技術者であり職人的な方が多いように思います。このような場合、一般常識については抜け落ちている、というか気にしていないという方もいるのです。
例えば、ネイルサロンの面接で「写真を貼ってないんですけど」と言いながら履歴書を出す方はかなりいます。中には、履歴書を持ってきて下さい、と言わないと持ってこない方もいます。
これが一般企業で通じるかというと、厳しいと思います。
ですが、ネイル業界でのキャリアがある方だと技術力は持っているので、サロンの即戦力として働いてもらうことは出来るわけです。
オーナーとしては、これをどう考えるかということがポイントになってきます。
どれだけ高い技術を持っていたとしても、お客様を相手にするわけですから、一般常識のみならず接客業としての常識がないと、トラブルの原因になってしまいます。
さらにいえば、自分のサロンのやり方というものがあるはずなので、それに従って貰わなければなりません。
スクールなどを出たての新人の方であれば、社会に出てからの一般常識の教育に対しても素直に学ぼうとする気持ちがあるでしょうし、自分のサロンのカラーに染めやすいと思います。逆にキャリアの方の場合だと、それまでの経験がかえって邪魔になり、中々大変な作業になることもあると思います。
技術があればそれで良しとして教育していけるのか? その時に、きちんと育てられる人間がいるのか? ということもよく考えていく必要があるでしょう。
こんにちは。
仲村和也です。
オーナーの日常というと、みなさんはどんな感じのイメージをお持ちでしょうか?
優雅な日常を送っていると想像する方もいるかもしれませんが、多くの経営者たちは日々時間に追われて忙しく動いていると思います。
もちろん、全てを部下に任せられるような環境を完成させている方も沢山います。
私も、ネイルサロンに関しては右腕のアドバイザーや各店舗の店長にお任せしているので、現場に行くことはほとんどなくなりました。
ですが、数字の管理はもちろん、まだ改善すべきところや今後はどのようにしていくかなど、考えるべきことは沢山ありますし、コンサルティングやセミナー、その他の仕事も含めるとやらなくてはいけないことが山のようにあります。
ですので、そのための計画と自己管理は必須です。
今日やること、今週中にやるべきことを常にチェックして動いています。
もし私にアドバイザーや店長たちのような協力者がいなければ、とても仕事をこなしていくことは不可能でしょう。
信頼できる協力者がいてくれるからこそ、そのような環境を作れたからこそ、今の仕事があると思っています。
これからネイルサロンのオーナーになりたい方も、まずは環境を作ることが大事です。
特にサイドビジネスとしてサロンを始めるのであれば、右腕となる協力者の存在は正直にいって必須だと思います。
今やっているビジネスがどのような形なのかにもよりますが、サロンの仕組みが出来るまでは、ほとんど付きっきりにならなければ成功は難しいといえるでしょう。
理想をいえば、自分の分身ともいえるような協力者がいれば、これほど心強いものはないのです。
また、女性で主婦業や子育てなどがある場合にも、協力者は必要となってきます。
どんな仕事でも同じだと思うのですが、特にオーナーは最高責任者です。ここぞという時に「子どもが…」ということは難しいです。
勘違いしないで欲しいのですが、だからといって子育て中に起業できないわけではありません。
子育てを経験している方にしか出来ないことも沢山あると思いますし、むしろそのような女性の方が増えて欲しいと思っています。
ただ女性の方の場合、現実的には男性以上に家族の協力というものも必要になってくるはずですので、こういう部分も考慮する必要があるでしょう。
どんな状況にしても、まず始める前に、今抱えているビジネス、家庭や子育てなど、自分の現状を考えてどうするか? 何かあったときの対応は? といったことをしっかりと踏まえてみて下さい。
もし考えた段階でやっぱり出来ない…というのであれば、その時には無理をしないでまたの機会にやればいいだけです。
何とかなるか、で成功するほど甘いものではないことは覚えておいて下さい。
ひと口に協力者、といっても、そのパターンは様々だと思います。
オーナーとしてのパートナーもそうですし(この場合は共同経営者になりますが)、アドバイザーや店長、そしてもちろん、サロンのスタッフたちにしても、ある意味では協力者といえると思います。
協力者はひとりではないですし、同じビジョンを持って仕事をしているのであれば、様々な立場の人たちが協力し合って仕事をしていくものです。
パートナーとしての協力者、部下としての協力者など、どちらにしても信頼できる方が側にいてくれる環境が作れればいいと思います。
その中でも、特に優秀なアドバイザーの方がいてくれると、オーナーの仕事もかなり楽になるでしょう。ただ、ネイルサロンのことを知り尽くしているようなアドバイザーをいきなり見つけることは難しいでしょう。
ある程度ネイルサロンに精通していて信頼のおける人がいるのであれば、自分の所でアドバイザーとして成長して貰う、というのも方法かもしれません。
これは店長などでも同じだと思います。スタッフに、自分のサロンで重要な部分を任せられるように成長して貰う、というのも大事なことです。
また、周囲の人たちに協力して貰うだけではなく、時にはオーナーとしてスタッフたちが仕事をしやすいように協力する、というのも大切なことだと思います。
こういうことからも信頼関係は強くなっていくでしょうし、協力体制が構築されていくものではないでしょうか?
今まで沢山の方を見てきていますが、経営者になる方たちは今回お話ししたことを含めて、どうすれば出来るか? ということを常に考えているように思います。
やはり思考は大事なのです。
こんにちは。
仲村和也です。
私は常々、ネイルサロンを始めるのであればとにかく、存在し続けることが大事だ、と言ってきました。
一度始めれば、お客様はもちろん、スタッフたちをはじめとして様々な方々がサロンと関わることになります。そういう方々のためにも、サロンの存在は維持していかなければなりません。
ですが、商売をやる以上、辞めなくてはいけない時ももちろんあります。
これは仕方のないことなのですが、この時に必要となってくるのが、タイミングと決断力なのです。
サロンをクローズするにも、オープン時ほどとはいいませんが色々とお金がかかってきます。
テナントの原状復帰などはもちろんのこと、資材の廃棄や契約によっては広告媒体への違約金などもかかってくる場合があります。
また、マンションサロンなどでは1ヵ月前の退去申し込みで済みますが、テナントの場合だと半年前には申し込まなければならないことも多々あります。
これらを考えると、辞め時を間違えてしまうと莫大なお金がかかって大変なことになってしまうので、この見極めが大事です
店舗や広告媒体などの契約内容は、契約の時点で解約条項までをしっかりと確認しておくと、後になって慌てずに済むでしょう。
キャッシュフローがどうにもならなくなってからでは、サロンのクローズすらも出来なくなってしまいます。ギリギリまで頑張った末に、サロンを辞めることも出来なくなって赤字のまま経営を続けることになり、その結果破綻する、ということもよくある話しです。
万が一にも、スタッフたちのお給料が払えなくなるといったことが起きたら大変です。
オーナーとしての最低限の責任として、これだけは気をつけるようにしたいところです。
ほとんどの経営者の方は、一度は様々な理由によって辞めなければならない状況に陥ることはあると思います。ですが、優秀な方の場合にはそのタイミングを決して見逃さずに、素早く決断するものです。
クローズするときの方法のひとつとして、サロン丸ごとを居抜きで売りに出す、というのもありです。
これは、売り手にも買い手にも両方にメリットがある方法なのでいいと思います。
売り手の方は撤退にかかる費用がカットできますし、買い手はサロンへの初期投資費用が大幅に下げられる上に、顧客を引き継ぐことができます。
さらにお互いの条件さえ合えば、スタッフもそのまま引き継げる場合もありますが、これは資材などとは比べものにならないほど価値があります。
まず求人費用をかけなくて済むようになりますし、全員引き継げなかったとしても戦力になるスタッフがいるのであれば、求人をかけたとしても成功報酬が抑えられる新人を雇用して育てることができます。
そして既にスタッフについている固定客については確実に引き継げることになります。
ただし、この場合にはスタッフたちには事前にしっかりとした状況報告をしておく必要があります。
スタッフが、オーナーが変わることを知ったのは変わる直前だった、というような話しも聞きますが、これではスタッフたちがその後の身の振り方を考える猶予がなくなってしまいます。
まったく同じ条件で続けられるのならまだしも、それは買い手であるオーナーが決めることですし、売ってしまえば無関係、ではあまりにも無責任です。
“立つ鳥跡を濁さず”という諺がありますが、オーナーの責任でサロンをクローズするわけですから、そこら辺はきちんとしておきましょう。
ネイル業界も意外と狭いです。もし別の形でも業界に戻ることになったときに、この時のことが伝わって、スタッフが集まらなくなってしまう可能性もあるかもしれません。
とにかく、売り手も買い手もタイミング次第になると思います。
また、サロンを辞める時だけの話しではなく、情報収集や人脈作りもオーナー業にとってとても重要だということが言えます。何がどこでどう繋がるかというのはわからないのですから。
そして、何よりも先を読んだ決断力が必要です。
次の展開にスムーズに移行するためにも、しっかりとタイミングを読んで、スッパリと決断することが重要になってくるのです。。
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンの経営を辞める理由のいちばんには、資金力の問題があると思います。この場合には、やりたくても続けられないというのが本当のところでしょう。
そして次に来るのは、やはりスタッフの管理関係です。
極端に言ってしまえば、資金不足ならお金があれば解決しますが、スタッフの管理が理由でネイリスト不足になってしまうと、これは一筋縄ではいかない、中々難しい問題になってきます。
ネイルというのはワンオンワンのビジネスなので、ひとりスタッフが辞めてしまうとその穴は大きくなってしまいます。
飲食店などのホールであれば突然の少人数でも、忙しいけど気合で乗り切ろう! などということが出来ますが、ネイルサロンの場合にはそうもいかず、どうにもならないのが実情です。
サロン内の人間関係が上手くいっているかどうかは関係ないとしても、女性の職場ですので、結婚や妊娠、出産などのプライベートなライフイベントによって仕事を続けられなくなる場合も多々あります。
そういう時には前もってなるべく早く伝えて欲しい、と言ってあったとしても、オーナーとしては何が起こるかわからないということを常に意識しておかなければいけません。
病気や怪我のような一時的なものであれば普通に対処も出来るでしょうが、せっかく育ったネイリストなどに辞められてしまうと、また新たに費用をかけて求人を出して、また育てなければならない…。これが相当な労力と出費になることを考えていると、もうやってられない! という気持ちになることも否めません。
また、新人だけではなく、キャリアがあって固定客を持つようなネイリストに辞められてしまうケースの場合では、スタッフ不足だけでは済まず、顧客までも減ってしまうことになります。
これらは、例えどんなに完璧にスタッフ管理をしていたとしても、100%防ぐことは出来ないでしょう。
この辺については、オーナーをされている方であれば痛いほどご理解して頂けるかと思います。
スタッフ不足時に、どんな形であれ補欠人員をすぐにでも雇用できるようなサロンは中々ないと思います。
その点に関しては、サロンを数店舗展開しているとスタッフの配置変えやヘルプを頼むなどの対応ができるメリットがあります。
ですが正直な話し、ネイルサロンをやる以上、人を雇用する以上、この問題に対しての明確な答えは見つかりません。
結局はスタッフと日々のコミュニケーションをしっかりと取り、早い段階で対応すること、そして新たに採用した際にも、早急に戦力に育てられるようなマニュアルや仕組みを作ることが重要になってきます。
常にコミュニケーションを取ることで、スタッフ一人ひとりのその時点での状況も解ってくるでしょうし、さらに仕事に対してどう考えているかや、将来の展望などの話しもしやすくなるはずです。
ただ女性スタッフ側としては、やはり男性のオーナーには中々話しづらいこともあるでしょうから、もしアドバイザーの方がいるようでしたら協力して貰うのがいいと思います。アドバイザーがいない場合でも店長や現場の責任者などにコミュニケーションを密にしてもらい、いざという時には早急に報告をして貰えばいいでしょう。
コミュニケーションでお互いの信頼関係が築けていれば、緊急でスタッフが足りなくなってしまった場合でも、例えばその日が休みのスタッフでも声をかければ協力して貰えることも不可能ではありません。
これはオーナーでもアドバイザーでも店長でも構わないと思います。とにかくスタッフから信頼される人間を作ることがポイントとなります。逆にいえば、スタッフの中にも絶対的に信頼できる人間がいれば、こんなに心強いことはないでしょう。
さらにもうひとつは、オーナー同士の繋がりも役に立ちます。求人をかけていたオーナーが、既に自分のサロンでの採用が決定した後にもまだ応募があった場合などに、紹介して貰えるようなこともありますし、その逆も然りです。
困ったときに助け合えるような、情報交換など色々なことを話せるような、そんな信頼のある繋がりを持つことも、自分のサロンを維持していくためには必要なことです。
サロン内だけではなく、ネイル業界での人脈も、また大切にしていきたいところです。
中小企業でネイルサロンを購入したものの、悩んでいる…
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