知識集

ネイルサロン経営
  • ネイルサロン経営2017.05.31

    こんにちは。

    仲村和也です。

    今日はオーナーのメンタルについて話をしていきたいと思います。

    ネイリストたちスタッフを束ねることの大変さ

    ネイルサロンのオーナー様とはよくお会いしますが、色々なタイプの方がいらっしゃると共に、サロンを経営するその理由も様々です。
    単にビジネスとしてやる方もいれば、メインのビジネスの税金対策の方もいます。もちろん、ネイルが大好きで始める方もいます。

    このブログでもよく話しをしますが、ネイルサロンの経営はやり方次第ではまだまだ稼げると思います。
    ですがそれは、同時にネイル業界に参入する方が多くなるということでもあり、ネイルサロンが飽和状態になっている、ということでもあります。
    そして意外かもしれませんが、経営的に黒字なのに辞めてしまう方も多いのです。

    なぜかというと、ひと言で言ってしまえばメンタルが保てない、ということなのです。
    そしてこれはオーナーが男性でも女性でも同じくらいの比率でいえることなのです。
    いったい何が大変なのか…
    これにはもちろん色々あり、まずはキャッシュフローに関する悩みがあるのですが、それよりもネイリストたちスタッフを束ねて引っ張っていくことがあまりに大変で疲れてしまうオーナーが多いのです。

    自分がネイリストとして現場に第一線で入っている場合や1店舗のみの時には、割とうまく回っていたり他のネイリストとのコミュニケーションにも問題がないということが今までの経験から解っています。
    ですが、オーナーと現場ネイリストという立場の違いができると、それが急に難しくなってしまうことがあります。
    年内で営業終了をしたネイルサロンのオーナー様のお話を伺う機会があったのですが、とにかく次から次へと現場からの要望が続いて、そのうち半分は嫌がらせのようになってきて…という状態だったそうです。
    ですので、ある程度利益は出ていたものの精神的疲労の度合いと比べると辞めた方いい、と判断したそうです。

    これはオーナー様サイドの話しか聞いていないのでジャッジは難しいですが、このような話はよくあるのです。
    特にオーナーがリーダーシップをとることが出来ずに、現場をスタッフに支配されているようなネイルサロンでは同じようなことが起こる可能性があり厳しいといえるでしょう。
    スタッフたちの意見を聞くことももちろん大切なのですが、オーナーとして締めるところはビシッと締めていかないとダメなのです。

    せっかくサロン経営を始めて、しかも黒字経営ができているのに心理的な理由で辞めざるを得ないというのは、大変勿体ないことだと思います。
    とはいえメンタル的な問題というのは重要な部分でもあるので、限界に達してしまう前に何らかの方法で解決していくようにすることが重要です。

    全てをひとりで抱え込まずに、問題を先送りしない

    同じような状況になっているネイルサロン様にアドバイザーを派遣したことがあるのですが、今ではしっかりと立て直している所もあります。
    アドバイザーが入ることによって各々の立場や役割がハッキリとして、分業体制が整ったことが良かったのだと思います。
    どんなビジネスでも同じでしょうが、問題は次々に色々と起こるものです。
    それらをオーナーの立場だからとひとりだけで抱え込んでは、ストレスが溜まって心理的に追い込まれてしまいます。
    これでは、問題に対して正常な判断も下せなくなってしまいます。

    アドバイザーや店長など、サロンの責任者である人たちと分業することで、これは避けられると思います。
    そのためには、サロン内に信頼できる人の存在が必要となります。
    自分のビジョンをしっかりと理解してくれて、それに向かって一緒に動いてくれるような人がいるかいないかで、この辺のこともかなり変わってくるはずです。
    もし、そこまでの存在がいなかったとしても、少なくともサロンの問題などは責任者たちと
    話しをしてどうするかを考えるようにすることです。
    ひとりだけであれこれ思案するよりもいい解決策が見つかる可能性は断然高いといえるでしょう。

    そして問題が発生した時には、焦らなければ必ず対応策はあるはずですので、問題に気づきながらもギリギリまで放置することはせずに敏速に対応することです。
    オーナーとしてやらなければならないことは沢山あると思いますが、何かあった時にはやることの優先順位を変えてでも対応する、この柔軟性も必要となります。

    経営者というものは、基本的にとても孤独です。
    ですので、私も悩むことがあると経営者である先輩の話を聞いて、モチベーションを保つようにすることもあります。
    同じ立場の誰かに話しを聞いてもらうということは、問題に直接関係のない話だとしても気分転換にはなるでしょうし、決して無駄なことではありません。
    大切な話から下らない話までを、お互いにできる人を持つことも必要なことだと思います。

    私もまだまだ学ぶことが多い立場ではありますが、タイミングや機会があれば沢山の方と関わってご相談にも乗らせて頂ければと考えていますので、お気軽にお問合せ下さい。
    お待ちしております。

  • ネイルサロン経営社員教育2017.05.31

    こんにちは。

    仲村和也です。

    コンサルティングに入った際に、ネイリストからアドバイザーによく相談される内容のひとつに“最初の雇用条件と違う”というものがあります。

    今回は、この雇用条件についてのお話しをしていきましょう。

    雇う側と雇われる側の意見を一致させる難しさ

    「早番だけでいいと言われていたのに、いつの間にか遅番が日常的にある」
    「土日休みの平日勤務でいいと言われたのに、土日に出勤しなくてはいけない状況になって断れない」
    「社会保険完備と言われていたのに、しばらく待ってくれと言われたままになっている」
    「求人広告に昇給あり、と記載されていたのにいつまでたっても給料が上がらない」
    などなど、“実際に働いてみると最初の条件と違う”ということは上げればキリがありません。

    オーナー側の意見と雇用される側の意見が本当に一致するということは、正直なかなか難しいところでもあります。
    やはり雇う側は、よほどの技術や顧客がいるなどのメリットがなければなるべく人件費を抑えたいというのが正直なところですし、雇用される側はもちろん少しでも給料が高い方がいい…。
    それぞれのボーダーラインはあると思いますが、初めの雇用条件が守られない、というのは問題になることが多くなります。

    これは個人が小さくやっている所ほど多いのですが、今とにかく人がいないから平日だけでもいい、土日だけでもいい、では必ずバランスが取れなくなります。
    なるべく早く人に来て欲しいという思いから、働きやすい条件を求人広告に書くこともあるでしょうが、いざ働き始めてみると全然違った、ということになればスタッフに最初から不信感を持たせることになってしまいますし、これではモチベーションも下がり長く働いてもらうことは難しくなります。
    とりあえずどこか他の就職先を探しながら勤務することになれば、接客などの態度にもいい影響はないでしょう。

    また、シフトの曜日や時間が違うことも問題ですが、社会保険や給料などが違うというのはヘタをすると虚偽広告といわれても仕方がないですし、問題が大きくなるかもしれません。
    最低限、この辺の条件は守らなければいけない部分だと思います。

    小さい規模のうちから、しっかりとルールを決めておく

    運営していく中で誰かが辞めてしまったり、サロンの状況の変化による勤務体系の相談があるのは仕方のないことですし、その時にみんなが歩み寄れるような関係であるのが理想でしょう。
    今サロンがこういう状況なので悪いけど対応して貰えないか? ということを説明して働いてもらうようにすれば、スタッフに不信感を持たせずに済むと思います。
    そんな中で一部のスタッフに特例を許すようであるのならば、その時もきちんと他のスタッフたちが納得できるような定義も必要になります。

    また、面接の時などに「広告ではこう書いてあるけど、サロンの状況によっては条件以外のことをしてもらうかもしれないけど…」というように先手を打っておくのもいいと思います。
    スタッフ側の気持ちとしても、いきなり違うことを言われるよりはそういうこともあるという心構えが出来るでしょうし、対応してもらいやすくなるはずです。
    もし条件が変わるのは絶対に困る、というような人ならば、その人を雇うかどうかはオーナーが判断すればいいことです。
    人がいないという状況があったとしても、何でもかんでもアバウトにして後からトラブルになるよりは、雇うときにはっきりしておいた方が全然いいと思います。

    今まだ勤務条件や給料の条件、社員雇用が出来るのか出来ないのかなどのルールが決まっていないようであれば、小さい規模のうちにはっきりと決めておいた方がいいでしょう。
    逆にいえば、こういう部分が決められていないようでは企業としての成長は難しくなってくると思います。

    雇用条件に関してオーナーが直接スタッフと話すのもいいですが、アドバイザーや店長など中間に入れる人がいる場合には、オーナーが直接ではなくその人たちに話しをして貰いお互いの納得できるところを探してきちんと決めていく方がスムーズかもしれません。
    スタッフ側にしても、オーナーに直接よりも話しやすいでしょう。

    もしフタッフたちに不満があるならばしっかりと対応をして、モチベーションを保たせるのも大切なことです。
    これまでも話しをしてきましたが、ネイルサロンにとってネイリストたちの存在はいちばん重要でもあるので、雇用するときから誠実に応えていくべきでしょう。
    出来ることはしてあげる、出来ないことは出来ない、と最初からはっきりと知らせておくことがその第一歩だと思います。
    お互いの信頼関係を築くことも、サロンの発展に大きく関係してくるはずです。

  • ネイルサロン経営2017.05.31

    こんにちは。

    仲村和也です。

    きちんとした対応で安心感にも繋がる「お直し」

    オーナーの悩みのひとつに、お客様のご来店後の「お直し」があると思います。
    12月上旬にオープンしたネイルサロンにコンサルティングで入りましたが、未経験のネイリストが多かったためか、「お直し」が続いてしまい大変だったようです。

    「お直し」はあまりに多すぎるのはもちろん問題ですが、お客様には大変申しわけないのですが最初のうちはある程度は起こる可能性は高いです。
    言い訳をするつもりはありませんが、ネイルは技術であり、ネイリストは技術者です。
    このことからもやはり経験や場数の多さに勝るものはありません。
    ですので、経験の浅いネイリストが多いサロンでは、最初はこの「お直し」にどう対応していくか? ということも考えておいた方がいいでしょう。

    ただ、「お直し」に入ることで学べることも沢山あります。
    先輩ネイリストに「お直し」に入って貰い、その原因を見つけて貰って指導を受けるいい機会にもなると思います。
    この「お直し」というのは、オーナーサイドから言わせて貰えば正直かなりのロスタイムになります。
    ただでさえ施術時間などで悩んでいるはずなので、これは頭の痛い問題でもありますが、ここをきちんと対応することでお客様からの安心感に繋がる場合も多いのです。
    さらに言えば、施術が終わってお金を貰ったらはい終わり、というのではなくアフターケアもしっかりやっているサロン、ということを前面に出してお客様に伝えておくのもいいかもしれません。

    保証期間があるネイルサロンも多いかとは思いますが、マイサロンの場合はお客様の来店日の翌日からカウントして5日以内にサロンへ連絡して貰い、その連絡から1週間以内にご来店頂くというシステムをとっています。
    この時には、いつネイルが取れてしまってどの指なのかも確認を取らせて頂いています。
    やはり中には、「お直し」でご来店するまでの間にここも…こっちも…と増えていってしまう方もいますし、稀ではありますが明らかに“全部自分で剥がしましたよね?”という方もいます。
    そのような方は“カラーを変えたい”などの希望を言う場合もあるのですが、あくまで無料の「お直し」の期間は同じ条件で、と決めています。

    上記のような特殊なものは別として、無料で行う「お直し」のルールをはっきりと決めておくことで、「お直し安心サービス」などとしてサロンのひとつの売りにすることも可能だと思います。

    「お直し」があった時にはネイリストのメンタルにも気を配る

    この「お直し」からクレームに繋がるパターンもあるのですが、それについてはまた後日お話ししたいと思います。
    まず、「お直し」が続いてしまった場合には、きちんとした対応と今後の対策をすることが重要になってきます。
    どうしてそうなってしまったのか? という原因をしっかりと見つけ出すこと、そしてそれを当事者であるネイリストだけではなくサロン全体のスタッフで共有して、同じことが起こらないようにしていくことです。
    何度も同じような「お直し」が続いてしまうようでは、ネイルサロンとしての信用も失ってしまいます。
    ここら辺は、基本的な技術の向上という意味でもしっかりと対応しておくことが大切です。

    そしてもうひとつは、ネイリストのメンタルにも目を向けて欲しいと思います。
    あってはならないことではありますが、何度か「お直し」が続いてしまったりすると、ネイリストとしての自信を無くしてしまいモチベーションも下がってしまうことが多いです。
    そうなってしまうと、さらに別の部分での凡ミスも出やすくなってしまいます。
    もちろん反省と改善はして貰うべきなのですが、失敗は誰にでもあるものです。
    ここでオーナーが焦ったりイライラしていてはダメです。
    ベテランのネイリストでも「お直し」は心理的にキツイものですが、これが新人になればかなりダメージを受けてしまうことになるでしょう。

    甘やかす、という意味ではなくサロン全体でカバーするということが必要だと思います。
    「お直し」はどんなネイリストでも必ず通る道でもあるものですし、このことでネイリスト個人の責任や問題にして責めるだけというのは酷なことでもあると思います。
    そうではなく、技術研修の時間を取るなどのオーナーとして出来る対策をするように、サロン全体で考えていくべきです。
    そしてまずは、「お直し」がいかに起こらないようにするか、という仕組みを早く作ることが大切になってきます。

  • ネイルサロン経営2017.05.31

    こんにちは。

    仲村和也です。

    みなさんも感じていることと思いますが、近年、ネイル業界では価格破壊が進んでいます。
    これはもちろんネイルだけではなく、飲食業も含めて全ての業界においてそうなっています。
    この価格破壊が、経済社会において良いのか悪いのかはさておき、現実問題として向き合っていかなければなりません。

    価格破壊にどう対応していくのか?

    全身脱毛などは、ひと昔前だとなかなか手の届かない世界だったと思いますが、今や低価格や月額制などが増えてきてかなり身近なものになっています。
    これからネイルサロンをやっていきたい、と思った場合、やはり価格設定はかなり重要なポイントとなってきます。

    私がマイサロンを始めた時は、人気デザインを基本市場の8掛けでできるネイルサロンを作る、ということでスタートしました。
    これが今から4年前です。
    ですが、4年前に比べてネイル業界も競争が激化していますので、現在では単純にそれでは厳しい、というのが現実となっています。
    では、どうすればいいのか? これが重要です。
    価格をもっと下げるのか? 低価格化とは違う強みを出すのか? ということです。

    あまり低価格化にいってしまうと、キリがなくなってしまう可能性も高いと思います。
    他店が○○円まで下げたならこっちはいくら、さらに他店がまた下げたからこっちもまた…という感じになってしまうでしょう。
    そうなると、利益を出すためには施術時間を短縮していかなくてはなりません。
    もっと短く、もっと短くとなると、ネイリストはついてこないでしょうし、施術のクオリティの低下も目に見えています。
    だからといって、1度下げた価格を上げるということは、サロンにとってはマイナスのイメージしかありません。

    値段が安いことが全てにおいて正しいわけではありません。
    そのサロン独自のオリジナリティのある施術やサービスがあれば、お客様は目を向けてくれるはずです。
    もちろん簡単なことではありませんが、お客様のニーズをよく考えて工夫することでそれを見つけていくしかありません。
    ある程度の低価格化は仕方のないことですが、そればかりに気を取られないように注意したいところです。

    マイサロンの場合は、技術、接客接遇の徹底を目指しました。
    リピーター様は、新規のクーポン価格よりも2000円アップします。
    これは今のネイル業界ではかなりハードルが高いかと思いますが、その軸はあえて動かさないようにしてきました。
    ですが、これでずっと続けられるかというと、正直必ずやそうではありません。
    もちろん、この価格設定を守っていきたい気持ちはあるのですが、それをジャッジするのはお客様なのです。
    この価格でお客様が満足頂けるか否か、ということなのです。

    しっかりとしたマーケティングによる価格設定を

    マイサロンではネイリストたちスタッフに対して、技術に関しては店長が、接客接遇に関してはアドバイザーにしっかりとした教育の徹底をお願いしています。
    “どのネイリストに当たっても同じクオリティであるように…”ということも大事にしています。
    ネイルだけではなく、エステなどでもそうですが、当たった人によってクオリティが違うということもよくあるようです。
    しかし、スタッフたちの個性は別として、最低でも基本的なクオリティだけは統一しておくということは、お客様からサロンへの信頼に繋がる部分でもあります。

    お客様がわざわざサロンへと足を運んで、それなりの金額を払って施術を受けるわけですから、それに見合う、出来るならばそれ以上の施術やサービスを提供していかなくてはならないのは当然のことです。
    それによってお客様に満足して頂くことでリピーター様も増えていくわけです。
    ここにはもちろん価格も関係はしますがお客様が本当に満足して頂いた、というクオリティやサービスが重要なのだと思います。

    最近では定額のサロンも増えていますが、必ずそうではなければいけないわけではありませんし、もちろん決まりもありません。
    ですが、ここでもしっかりと、なぜこの価格設定なのか、なぜこの方針なのかをスタッフたちにもきちんと理解してもらうのが大切だと思います。
    前述しましたが、ある程度でも価格を下げるのであれば、サロンの継続には必然的に施術スピードをアップしなくてはなりません。
    クオリティを下げずにスピードアップするというのは、見ている方は簡単に言ってしまいがちですがかなりの経験や練習が必要なことです。
    そうなるとそれが出来る人間を探して採用するか、サロンのスタッフを育て上げるかになります。

    単純に集客が厳しいから価格設定を変えようとか、他店がいくらだからこっちも、というのでは必ず回らなくなるので注意が必要です。
    出店したい地域のお客様層や既にある他店の状況など、マーケティングをしっかりとして価格設定を決めることが重要です。

  • オーナーについてネイルサロン経営ネイルサロン経営について2016.05.07

    こんにちは。

    仲村和也です。

    ネイルサロンをやっていく上でいちばん重要なのは「人」です。
    ネイリストオーナーであれば、自分の腕ひとつでやっていくことも可能かもしれませんが、身体はひとつしかありませんから、一定額以上の売り上げは不可能です。ある程度の規模までは自分が施術に入れるネイリストオーナーはとても強いですし、その後も全くネイルが解らないオーナーよりはメリットが沢山あるとは思います。
    ですが、ビジネスとして大きく成功したいのであれば“自ら稼ぐ”のではなく、自分がリーダーになって稼げるチームを作らなければいけません。実は、このシフトチェンジはとても難しいのです。

    思考が異なるネイリストとオーナー

    それまで現場で働いていた人間が部下に現場を任せるようになった場合、よく聞くのが「自分でやった方が早い」や「部下にも自分と同じようにすることを望む」ということです。
    これはネイリストオーナーでも同じで、施術を自分で出来てしまうが故に、全て同じようにしてもらわなければ気が済まない、という気持ちになってしまいがちですが、これではチームを作るのは難しくなってしまいます。このような思考は、技術者としての思考といえるでしょう。

    オーナーとして、店舗展開をビジネスとして考えるのであれば、思考を変えていかなければなりませんし、早い段階から自分の分身や協力者を作ることが重要になってきます。全ての方がそうではなのですが、技術者の方はビジネス思考というよりは、職人気質な方が多い傾向にあると思います。

    技術者であるネイリストと経営者であるオーナーとでは、考え方が異なってきます。両方の思考をバランス良く持っていればいいのですが、中々そうはいかないでしょう。
    最初のうちはいいと思うのですが、ある程度キャリアを積んできたら、ネイリストからオーナーへとシフトすることを考えた方がいいかもしれません。

    人を見極める力がいいチームを作る

    自分の足りない部分を補ってくれるビジネスパートナーを見つけたり育てることも重要です。どちらにしても、自分自身に何らかの魅力がないとパートナーを作るのは難しくなってきます。“秀でた技術力を持っている”“人心掌握術に長けている”などがあると思うのですが、そういう意味では、ネイリストオーナーはまずパートナー候補の方に技術力という点でアピールするのもいいかもしれません。もちろん、相手の方の持つ魅力も、しっかりと見定めることは必要です。

    そしてもうひとつ、チームを作るのに必要なのは、適材適所を見極める力と人に任せていくための仕組み作りです。
    一緒にやっていこうと決めた方たちはどんな部分が優れているのか、何を任せれば能力を最大限に発揮してくれそうなのかを、しっかりと把握することが大切です。
    ここで重要なのは、アドバイザーと店長の存在です。アドバイザーはオーナーと現場の人間との橋渡し役的存在となり、店長は技術的指導はもちろん、現場の人間関係などを把握してまとめてくれる立場です。
    この2人が優れていると、まとまりのあるいいサロンとなり、その魅力はお客様にも伝わっていくはずです。それだけに信頼できる方に任せたいところです。

    チャンスを活かすために

    ネイルが好きで、しかも自分自身も施術に入れるというのは、私には真似の出来ない素晴らしいことです。オーナーの立場としても、現場で施術しているスタッフたちの考えや悩みなどをリアルな感覚で理解することが出来るのではないでしょうか? 時間のあるときなどに自分も現場に立って施術を行うことで、お客様やスタッフたちとコミュニケーションが取れる、というのはとても大きな武器となるはずです。

    施術することが大好きでずっと技術者でいたい、と思っているネイリストの方も、もし大きなチャンスが来たときには、自分の立ち位置を変えることも視野に入れて、それをさらに拡げていくにはどうすればいいのか…? ということも是非思い描いてみて下さい。

  • ネイルサロン経営ネイルサロン経営について2016.05.06

    こんにちは。

    仲村和也です。

    現在ネイルサロンを経営されている方も、これから経営していこうと思っている方にも、まずお伝えしたいのは、あなたがネイルサロンをやる“目的”は何であるか? ということを明確にして欲しいということです。
    目標ではなく“目的”です。
    この2つの言葉はとても似ているようですが、大きな違いがあるのです。

    目的のために目印となるのが目標

    “目的”と目標、この2つの違いとは、
    「目的」最終的に実現する、到達するために目指すもの
    「目標」目的を叶えるために必要なことをクリアしていく目印みたいなもの
    ということだと思います。
    簡単に例えると、
    ◎彼女とドライブに行く(目的)
    ・クルマの免許を取る(目標)

    ・クルマを買う(目標)

    ・彼女を作る(目標)

    ・彼女をドライブに誘う(目標)
    という順序で、目的を達成できることになります。そして、目標をクリアするためにどうすればいいのかを考えていくのです。

    “目的”を持って、それを叶えていくために目標を作ってクリアしていくことが、ビジネスをやる上で大切なことだと思います。
    この時に気をつけたいのは、目標の立て方です。“目的”が大きければ大きいほど、ひとつひとつの目標も大きくなりがちです。目標自体があまり大きいと、それをひとつクリアするだけでも大変になって精神的に続かなくなる可能性もあります。上の例でいえば「クルマを買う」という目標にはそれなりのお金が必要となります。漠然とクルマを買う目標があるよりは、「クルマを買う」の前に「お金をいくら貯める」という目標があった方が、それに向かいやすいと思います。
    最初のうちは自分が行動しやすい、達成しやすい目標を考えるという方法もあっていいと思います。これはビジネス上でも同じことがいえるはずです。

    某芸能人がよくいっていますが、「小さなことからコツコツと…」というのは“目的”達成のためにも当てはまると思います。
    最初のうちは小さな目標を立てて、それらを確実に達成していく方がスムーズにいくでしょう。

    “目標のためには、まず行動に移すこと

    何のために? どうしてやりたいのか? いつまでに実現したいのか? それはどのように行動すれば出来るのか? という道筋を考えて動くことが必要だと思うのですが、頭の中でいくら立派に考えたとしても、行動に移せないのであれば何にもなりません。
    実際に動いてみないと解らないこと、頭の中では考えなかったような問題が多数出てくるはずですが、ここで自分を支えるのが“目的”だと思います。

    到達点である“目的”はひとつで、目印となる目標は複数あるものです。どうしてもクリアできない目標にぶつかってしまった場合、その目標だけに執着することをせずに、違った角度から目標を立て直す、ということも必要だと思います。“目的”さえブレなければ、そこへ辿り着く道筋は決してひとつではないと思います。恐らくこのことも、実際に行動に移してみないと解らない部分だといえます。

    目標は“目的”を叶えるためのものなので、より具体的なものとして、それをクリアするにはどうすればいいのかに頭を巡らせるのです。経営者として成功したいのであれば、そのための第一歩として「今月・来月の売り上げをいくら上げよう」という目標の下、そのためにはどんな方法が必要か? スタッフをどう動かせばいいのか? と考えていくわけです。
    “目的”のために行動していると、不思議と思考も変わってくるものです。メンタル面でも、そのうちに些細なことには振り回されないようになってくるはずです。

    “目的”と目標は混同しがちですが、そうなると思考も行動も空回りしたり、ただただ目先にとらわれて疲れ果ててしまうことになるので、これは避けなければいけません。
    あくまで自分の“目的”のためにビジネスがあると、まずは主体的に物事を見ることが大切になってきます。

    スタート時には小さな目標を立てて、ひとつの目標がクリアできたら次の目標、そしてまた次の目標へと進んでいくのです。そのうちに“目的”に近づいていく、これを継続していくことを考えて目標を設定していくことがベストだと思います。

  • オーナーについてネイルサロン経営ネイルサロン経営について2016.05.05

    こんにちは。

    仲村和也です。

    ネイルサロンを経営していると、日々色々なことが起きると思います。
    頭を悩ませていた問題がやっと落ち着いたと思ったら新たに何かが起こったり、自分がやっと休めると思っていた日に限ってスタッフから急に連絡が入ったり。オーナー様に会うと、多くのみなさんから同じようなことをお聞きします。
    もちろんマイネイルも同様です。
    色々な問題が発生したり、どうしてこんなことが出来ないんだ? などと思うことは多々あります。ですが、トップはオーナーです。
    様々な諸問題などに対してどこに責任があるのか? とシンプルに考えると、全てはトップであるオーナーにあるのです。

    誰かに全てを任せることの大変さ

    私は分業をすることを推奨していますが、それぞれの立場の方たちには、分業したパートについては責任を持ってやって貰うのを基本としています。これらがきちんと出来ているかを店長が確認して、さらにアドバイザーがチェックするという流れになっています。
    マイサロンの場合は、アドバイザーが色々な問題をほぼ解決してくれますので、アドバイザーの力はかなり大きいです。
    アドバイザーがいるからいいですね、といって頂くことは多々ありますし、私自身、アドバイザーがいなければマイネイルはやっていけないと断言できます。アドバイザーには、それくらいの信頼を置いています。

    しかし、誰かに任せる、ということは実はとても大変なことなのです。
    もちろん、ビジネスの基本であるホウレンソウ(報告・連絡・相談)は絶対ですが、任せた以上は基本的にはその人の考えで判断して構わない、ということになります。
    ここで思考や目的にズレがあると、必ず問題が起きます。
    アドバイザーや店長など、責任のある立場を人に任せるときには、ある程度自分と同じような思考や目的を持っている人にしたいところです。この判断はとても重要であり、それを決めるのはトップであるオーナーの責任になります。

    アドバイザーを雇ったけど上手くいかない、というのであれば、それも自己責任です。
    完璧な思考や目的を持った人を探すのは難しいですが、コミュニケーションをしっかりと取って、それぞれお互いの目的や目標を明確にして同じ方向を見られるように持っていくことが大切です。これが出来るオーナーと出来ないオーナーで全く変わってくるでしょう。
    もし、上手くやってくれていないな、と思うことがあったとしても、一度は見込んでその立場に立って貰ったわけですから、何度か膝を詰めて話しをしてみるといいと思います。こちらの意向は汲み取って貰えているのか? 自分の思う目的や目標はどういうものなのか? 同じ方向で一緒にやっていく気持ちがあるのか? などを再度確認して、意思の疎通を図ってみましょう。

    何に対しても、責任の所在は自分にあると自覚する

    アドバイザーや店長のことだけではなく、ネイリストたちスタッフに対しても同じことがいえます。お客様とのトラブルはもちろんのこと、サロン内での色々な諸問題に対して、アドバイザーや店長を無視するということではなく、オーナー自らがスタッフたちと話しをすることも時には必要だと思います。
    スタッフの考え方が間違っているようであればそれを諭し、正しいと判断できるようであれば、思うようにやらせてみるのもいいでしょう。その時には、全ての責任はオーナーである自分が取るから心配しなくていい、というようなことを話しておくのです。
    このことでスタッフたちも安心して仕事が出来るでしょうし、オーナーに対する信頼感もより厚くなっていくと思います。

    ただし、責任は全て自分が取るわけだし、それならばオーナーである自分のいうことを全て聞け、というようなことではダメです。これはワンマンオーナーの悪例といえるでしょう。
    スタッフたちそれぞれの考えも尊重して自己判断で仕事を任せながらも、最終的な責任は自分で取れる。ある程度理不尽なことだったとしても、それを飲み込める度量がオーナーには必要なことだと思います。

    立場が違う以上、目的が違うのは当たり前ですが、少なくとも同じ方向を向いているのであれば、考え方や行動も同じようになっていくはずです。
    たまには“同じ夢を持って頑張っていこう!” とアツくいうのもありです。

    問題を誰かのせいにスリ替えることをせずに、まずは潔く自分自身の問題として考える。サロンで起こる様々なことの責任の所在は、全て自分にあると自覚する。
    これが人を雇う以上大切なことであり、スタッフたちからも信頼を得られることだと思います。

  • ネイルサロン経営ネイルサロン経営について2016.04.24

    こんにちは。

    仲村和也です。

    これまで話してきたように、私はよくビジョンといいます。そしてそのビジョンをマイサロンのスタッフたちと共有できればそれがベストだと思います。
    ビジョンを深く共有していくことはなかなか難しいかもしれませんが、オーナーとして、スタッフたちにより良くなっている未来、将来を想像させて見せられているか? ということは大切だと思っています。

    スタッフたちのサロンに対しての期待値を高める

    スタッフたち一人ひとりが、“このサロンで働いていると自分はこうなっていくであろう”とリアルに描いていけるようにするのは重要なことです。これが描けていないと、より条件の良いサロンに移ろうとか、ある程度働いたら違う仕事に就こうといった流れになるのが普通ですし、そうではないけれど今はネイリストでいればいいや、というスタンスのスタッフだと、なかなか成長はしないと思います。
    やはりスタッフたちみんなが、サロンと共に成長していきたい、目的に向かって一緒に頑張っていきたい、というような意識を持てるようにするのがいちばんです。お客様に対してももちろんそうですが、スタッフからサロン(会社)に対しての期待値を高めることがスタッフ自身のこれからの成長に繋がっていくのです。

    スタッフとこういう話しをする機会というのはあまりないかもしれませんが、例えば業務ミーティングなどの際に、時々は自分のビジョンや現状などを伝えていくこともできると思います。
    経営者として、必要以上のことを話すことはありませんが、「こういう目的で頑張っていて現在はこのような状況だ。これからこういうことをやっていこうと思う」というようなことを伝えることで、オーナーの考えも解るでしょう。ビジョンを伝えてそれに共感しているのであれば、スタッフ自身も自分がやらなければならないことが見えてくるかもしれません。

    ネイルサロンは人材が全て

    ネイルサロンというのは、ネイリストを始めとする人材が全てだと思いますので、スタッフたちの成長はそのまま会社としての成長になります。
    オーナーが明るい未来で魅せる…このサロンにいてこれくらい頑張れば、数年後には自分はこんなポジションになれるかもしれない、とリアルに描いていける。これが重要です。
    ですが、初めから大きな事をいう必要はありません。スタッフたちは思っているよりもしっかりとオーナーを見ていますので、大言壮語になってしまうと逆に不審がられてしまうだけです。自分自身のことを考えても必要以上にプレッシャーにもなるでしょうし、スタッフたちへの発言を優先するあまりに、サロンの経営に支障をきたすようなことになっては元も子もありません。

    オーナー自身が一貫性を持つことも大切です。いうことがコロコロと変わってしまっては周囲の人たちも戸惑ってしまいますし、オーナーに対しての信頼感もなくしてしまうでしょう。そのためにもビジョンというのは重要になってくるのです。確固たる信念を持っていれば、多少のことではブレるはずはないと思います。
    その上で、しっかりとした使命感でサロンを運営してビジョンを伝えていく。そしてそのビジョンに対して少しずつでもきちんと進んでいく姿を見せることが、スタッフたちからの信頼となり、彼ら彼女ら自身もサロンにいることによる将来像が見えるようになるはずです。

    必ずしも目的が一緒である必要もないと思いますし、そんなことは少ないかもしれません。ただ、その目的を達成する過程の中で、共感し合える部分があって一緒に頑張れるのであれば、それでいいのではないでしょうか?
    オーナーとしては自分のビジョンと同時に、スタッフたちの成長や目的の手助けもしていきたい、というような意識を持つこと、それを伝えることも必要だと思います。“このサロンにいることで自分の未来が見えてくる”、スタッフそれぞれがそう感じて働けるような環境にすることが理想ではないでしょうか?

    こんな不安定な時代ですし、誰しもが何かしらの不安を抱えて生きていると思います。そんな中で、働くということは人生において大きなウェイトになります。
    スタッフの一人ひとりが、マイサロンで働いていることが誇りだと思って貰えるようになれば、とても素晴らしいことだと思います。

  • ネイルサロン経営ネイルサロン経営について2016.04.23

    こんにちは。

    仲村和也です。

    これからネイルサロンを始めたいという方は沢山いると思いますが、どんなサロンを作りたいですか?
    まずはこれを明確に持つことが大切です。

    明確なビジョンによるサロン作り

    「自分はなぜ、このサロンを作るのか?」をスタッフや周りの人間に胸を張って説明できるかを考えてみて下さい。
    これはネイルサロンだけにスポットを合わせる必要はありません。ゆくゆくのビジョンの第一歩としてネイルサロンを経営する、ということもあっていいと思います。
    そして当たり前ですが、それに見合ったサロンを作らなければいけません。

    安価で定額制のサロンなのか、技術力に特化した高級なサロンなのか、オールマイティーにどんなネイルにも対応できるサロンなのか、目指したい内容によって立地条件や求人のやり方、ネイリストたちの人件費、揃えなければならない商材、サロン店内の雰囲気の作り方など、全てが変わってきます。
    そして何よりも来店して下さるお客様たちが違います。
    最初にしっかりとしたビジョンでサロン作りを行わないと、これらの準備段階で必要以上の経費をかけることにもなりますし、実は役に立たなかったりお客様の要望に応えられなくなる可能性も出てきます。サロンがオープンした後にこれらを修正していくとなると、さらに無駄な出費と時間がかかることになります。何より、お客様やスタッフたちに迷惑がかかってしまいます。

    平均価格3900円のサロンと9000円のサロンとでは全く違うはずですし、明確なビジョンがなければ、サロンの状況によってはどんどんとブレてきてしまうので注意が必要です。
    その結果、スタッフやお客様の奴隷のようになってしまうオーナーも残念ながらいるのです。
    もちろん、お客様の声に応えることは重要ではありますが、あれもこれもと受け入れていては経営が成り立たなくなってしまいます。これでは本末転倒といえるでしょう。

    来て欲しいお客様のターゲットを考える

    もしどんなサロンを作りたいのかに迷ったら、自分のサロンには“どんなお客様にご来店頂きたいか?”という視点で考えてみるのもいいかもしれません。
    例えば、学生や子育てにお金のかかる主婦の方にご来店頂きたいのか? それともバリバリと働くビジネスウーマンの方なのか? 高級住宅街に住むような方にご来店頂きたいのか? などお客様のターゲット層をしぼることで、どんなネイルサロンを作ればいいかが見えやすくなってきます。
    ターゲットがはっきりしていれば、それに見合ったお客様が来店してくれることになり、「あのサロンはこういった要望にしっかりと応えてくれるので安心」というイメージが定着することでリピーターも増えるでしょうし、口コミで新規のお客様に来店して頂ける可能性も広がります。

    ちょっと異なりますが、いい立地条件の物件が先に見つかったということもあるかもしれません。この場合には、自分のやりたいターゲットというよりは、その地域の特性からターゲット層を考える必要も出てきます。自分の希望通りでやりたいのか、臨機応変に考えていくのかによって変わってくるとは思いますが、最終的なビジョンに合っていればこういうパターンでもいいかもしれません。

    また、ビジョンによって異なってはきますが、ある程度お客様のターゲット層が固まって来店して頂けるようになると、さらに異なるターゲット層を狙っていくことも考えるかもしれません。この場合には、当然それまでのターゲット層に対する技術や応対の質は落とさずにすることは必須です。商材の追加や新たにネイリストを募集することになるかもしれませんし、このことでどっちつかずになってしまい、せっかくご来店頂けるようになったお客様たちに見放されてしまっては意味がありません。サロンのターゲット層を広げるという選択肢もありだとは思いますが、十分に注意が必要です。

    オールマイティーに愛されることがもちろん理想ですが、それはなかなか難しいことです。まずはターゲットを決めて、そのニーズに答えられるように集中することも大事だと思います。

  • スタッフ教育ネイルサロン経営2016.04.22

    こんにちは。
    仲村和也です。

    どこのサロンのオーナーと話をしていても、一度は聞くのが口コミでのクレームに対する悩みです。
    “ホットペッパー”などのサイトを使っているサロンであれば、口コミには敏感になりますし、ネイリストたちにもプレッシャーになってくると思います。
    せっかくお金をかけて掲載しているのにマイナスな内容の口コミが続くと、集客にも影響が出てきますし、オーナーとしては散々な気持ちになるでしょう。
    ですが、お客さんの直接の声である口コミから気づかされることも沢山ある、ということを忘れてはいけないのです。

    本当のクレームか、嫌がらせか?

    こちら側に落ち度があれば、素直に反省をして早急に改善しなければなりませんし、同じクレームが来ないようにマニュアルなどの加筆や修正が必要になります。
    ネイルサロンでよくあるクレーム内容としては、
    ◎デザインが気に入らない
    ◎ネイルの持ちが悪い
    ◎ネイルの技術がイマイチ
    ◎価格に納得できない
    ◎ネイリストの態度が悪い
    ◎店内の雰囲気がよくない
    などがあります。

    これらはお店をより良くするために貴重な意見ではありますが、中にはただの嫌がらせだったりする場合もあります。嫌がらせの場合、お店がオープンしてから数ヶ月の間に起きることが多いように感じています。

    あるサロンで聞いた話ですが、オープンしたての頃は良い口コミが順調に入っていたのに、ある時期から「今までの口コミはいいけど、実際には気持ちが悪い」というような、ちょっと持ち上げてから落とすような口コミが入るようになったそうです。

    この口コミを受けて技術研修や施術チェックを徹底し、保証期間を長くするなどの対応をしたそうなのですが、同じような口コミが減らず、色々調べてみると嫌がらせの可能性が高いということがわかったそうです。そして、その口コミに対してこちらがしっかりと対応していることを毅然と返信したところ、その嫌がらせはなくなったそうです。

    口コミに対して、サロン側がしておきたいこと

    来店してくれて本当に体験したり感じた上でのクレームなのか、ただの嫌がらせなのかを見極めるのはとても難しいことです。だからといってそのまま放っておけば、お店の評判は悪いままになってしまいます。
    サロン側としてやっておきたいことは、どちらにしてもひとつひとつの口コミに対して誠意を持って返信することです。

    旅行サイトなどでよく見かけるのですが、寄せられた口コミに対して、まったく返信をしない所、たまに気がついたかのように返信する所、良い口コミにだけ返信する所、全ての口コミに返信する所などがあります。この中では当然、全ての口コミに対応している所の方が印象がいいですよね。意見を書いた人にはもちろん、サイトを見ている他の人たちにも「ご意見は全部読んでいますよ」というメッセージを伝えるという意味でも、返信をすることは重要なのです。

    その際には、来店してくれたことや口コミを書いてくれたことへの感謝も含めて、クレームに対しては改善していく意思を伝え、いい意見に対してはその部分を伸ばしていきたい、などの返信をすればいいと思います。

    口コミの全てを鵜呑みにしないことも大切

    ただし、クレームの内容に対して、全てを鵜呑みにしないことも大切です。嫌がらせは別としても、何かの行き違いでクレームになってしまうこともあります。特にネイリストたちには、クレームがあったからといって一方的に注意するのではなく、その内容を伝えて意見を聞く、ということも必要です。クレーム内容の口コミがあると、ついつい慌ててしまうことになると思うのですが、その内容を冷静に見るのです。スタッフたちとの信頼関係を壊さないためにも、この部分には注意しましょう。

    クレームこそが、お店やスタッフが向上するチャンス

    接客業の全てに言えることですが、一番大切なことはお客様からの信頼を得ることです。サロンをやっていれば間違いや悪い部分も多々出てくるのですが、そういった場合でも信頼があればリピートもしてくれるようになるはずです。
    利用してくれた人が、直接言いづらいことを伝えてくれるのが口コミです。本当にどうでもいいと思っているなら、わざわざ書き込んだりはしないと思うのです。

    サイトの口コミは、所詮匿名のいい加減な意見だから、と軽視する向きもあるようですが、大勢の人たちが見る場所でもあり、その影響力が大きいことも事実です。

    口コミでのクレームはとても貴重な意見であり、私たちオーナーやスタッフ、サロンが向上していくためのチャンスだと理解していくことは必須だと思います。

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