知識集
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンはサービス業です。
このサービス業というのは、先進国ではとても伸びている産業でもあります。
ネイルサロンを始めるときには、まずはこのサービス業とは何か? ということを考えることからになるのですが、この部分になると長くなってしまうので、これは次の機会に回して今回は人件費をテーマにお話しをしていきます。
サービス業のいちばんいいところは、初期費用が比較的安く済むということです。
ですが、サービスを提供する人が重要な業種といえるので、人件費が最もかかる産業でもあります。
この人件費、各業種でどれくらいが理想なのかということは、実は決まっているのです。
というよりも、このくらいの経費がかかっているのなら人件費はこれくらい、というように、おおよその目安があります。
この経費を“何となく”でやっていると、何となくの経営になってしまいます。
かかるべき経費の数値を知っているだけでも経営戦略が立てられますし、しっかりとした利益も出すことが出来るのです。
これを知るには「労働分配率」を出す必要があるのですが、簡単にいえば人件費をどれくらいにすればいいのか? ということになります。
ここで、その「労働分配率」の基本を紹介しておきましょう。
人件費を決定するひとつの方法が、「労働分配率」です。
この「労働分配率」を知るには、「付加価値額」と「人件費」の2つを知ることが必要です。
「付加価値額」とは会社が付け加えた価値のことで、
仮に商品を800円で仕入れたとして、1000円で売るなら200円の価値を加えたことになります。
これが「付加価値額」であり、いわば「売上総利益」とほぼ同じと考えていいでしょう。
そして「人件費」は、主に給料や保険料など社員が働く上で欠かせない費用の総額をいいます。
「労働分配率」とは、「付加価値額」に占める「人件費」を知ることです。
これにより、会社に占める適正な人件費を知ることが出来るのです。
計算式としては、
労働分配率(%)=人件費÷付加価値額
になります。
これを他社と比較することで、自分の会社の「労働分配率」が高いか低いかが見えてきます。
さらに詳しいことを知りたい場合には、「労働分配率」で検索してみるといいでしょう。
ちなみに、ネイルサロンでの「労働分配率」の平均は40%~50%ほどになります。
私の顧問のサロンを見ていてもこのくらいが多いです。
立地条件による各サロンの経費、例えば宣伝費や家賃など、ここら辺の違いによってそれぞれのサロンでの人件費は大きく変わってきます。
マイサロンでも、まずこの分配率から見て宣伝費、家賃などを考えて、そこから計算してどこまでを人件費として使えるかを出していきます。
人件費は、ネイルサロンではいちばんかかる、そして重要な経費といえます。
いつもいっていますが、ネイリストたちスタッフは、ネイルサロンにとって最も重要な存在です。当然のことですが、サロンの商品であるネイルを作り出すのはネイリストたちです。
これを考えると、人件費がいちばんかかるのは当然のことですし、スタッフたちにはなるべくいい待遇で気持ちよく働いてもらいたい、という気持ちもあります。
ですが、人件費を重視するあまりに、サロンとしての利益が出ないようでは意味がありません。
スタッフたちに高い給料を払っていても、サロンが継続出来なければ結果的に不幸にさせてしまうことになります。
適当にやってしまうと、全く利益の出ないサロンになってしまう可能性もあるのです。
自分のサロンの現状で、どれくらいの人件費であればやっていけるのかをきちんと考えて計算して、適切な数字を出すことが大切なのです。
経営者として、何事もバランスを考えてやっていくことが必要です。
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