知識集
こんにちは。
仲村和也です。
みなさんも感じていることと思いますが、近年、ネイル業界では価格破壊が進んでいます。
これはもちろんネイルだけではなく、飲食業も含めて全ての業界においてそうなっています。
この価格破壊が、経済社会において良いのか悪いのかはさておき、現実問題として向き合っていかなければなりません。
全身脱毛などは、ひと昔前だとなかなか手の届かない世界だったと思いますが、今や低価格や月額制などが増えてきてかなり身近なものになっています。
これからネイルサロンをやっていきたい、と思った場合、やはり価格設定はかなり重要なポイントとなってきます。
私がマイサロンを始めた時は、人気デザインを基本市場の8掛けでできるネイルサロンを作る、ということでスタートしました。
これが今から4年前です。
ですが、4年前に比べてネイル業界も競争が激化していますので、現在では単純にそれでは厳しい、というのが現実となっています。
では、どうすればいいのか? これが重要です。
価格をもっと下げるのか? 低価格化とは違う強みを出すのか? ということです。
あまり低価格化にいってしまうと、キリがなくなってしまう可能性も高いと思います。
他店が○○円まで下げたならこっちはいくら、さらに他店がまた下げたからこっちもまた…という感じになってしまうでしょう。
そうなると、利益を出すためには施術時間を短縮していかなくてはなりません。
もっと短く、もっと短くとなると、ネイリストはついてこないでしょうし、施術のクオリティの低下も目に見えています。
だからといって、1度下げた価格を上げるということは、サロンにとってはマイナスのイメージしかありません。
値段が安いことが全てにおいて正しいわけではありません。
そのサロン独自のオリジナリティのある施術やサービスがあれば、お客様は目を向けてくれるはずです。
もちろん簡単なことではありませんが、お客様のニーズをよく考えて工夫することでそれを見つけていくしかありません。
ある程度の低価格化は仕方のないことですが、そればかりに気を取られないように注意したいところです。
マイサロンの場合は、技術、接客接遇の徹底を目指しました。
リピーター様は、新規のクーポン価格よりも2000円アップします。
これは今のネイル業界ではかなりハードルが高いかと思いますが、その軸はあえて動かさないようにしてきました。
ですが、これでずっと続けられるかというと、正直必ずやそうではありません。
もちろん、この価格設定を守っていきたい気持ちはあるのですが、それをジャッジするのはお客様なのです。
この価格でお客様が満足頂けるか否か、ということなのです。
マイサロンではネイリストたちスタッフに対して、技術に関しては店長が、接客接遇に関してはアドバイザーにしっかりとした教育の徹底をお願いしています。
“どのネイリストに当たっても同じクオリティであるように…”ということも大事にしています。
ネイルだけではなく、エステなどでもそうですが、当たった人によってクオリティが違うということもよくあるようです。
しかし、スタッフたちの個性は別として、最低でも基本的なクオリティだけは統一しておくということは、お客様からサロンへの信頼に繋がる部分でもあります。
お客様がわざわざサロンへと足を運んで、それなりの金額を払って施術を受けるわけですから、それに見合う、出来るならばそれ以上の施術やサービスを提供していかなくてはならないのは当然のことです。
それによってお客様に満足して頂くことでリピーター様も増えていくわけです。
ここにはもちろん価格も関係はしますがお客様が本当に満足して頂いた、というクオリティやサービスが重要なのだと思います。
最近では定額のサロンも増えていますが、必ずそうではなければいけないわけではありませんし、もちろん決まりもありません。
ですが、ここでもしっかりと、なぜこの価格設定なのか、なぜこの方針なのかをスタッフたちにもきちんと理解してもらうのが大切だと思います。
前述しましたが、ある程度でも価格を下げるのであれば、サロンの継続には必然的に施術スピードをアップしなくてはなりません。
クオリティを下げずにスピードアップするというのは、見ている方は簡単に言ってしまいがちですがかなりの経験や練習が必要なことです。
そうなるとそれが出来る人間を探して採用するか、サロンのスタッフを育て上げるかになります。
単純に集客が厳しいから価格設定を変えようとか、他店がいくらだからこっちも、というのでは必ず回らなくなるので注意が必要です。
出店したい地域のお客様層や既にある他店の状況など、マーケティングをしっかりとして価格設定を決めることが重要です。
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンをやっていく上でいちばん重要なのは「人」です。
ネイリストオーナーであれば、自分の腕ひとつでやっていくことも可能かもしれませんが、身体はひとつしかありませんから、一定額以上の売り上げは不可能です。ある程度の規模までは自分が施術に入れるネイリストオーナーはとても強いですし、その後も全くネイルが解らないオーナーよりはメリットが沢山あるとは思います。
ですが、ビジネスとして大きく成功したいのであれば“自ら稼ぐ”のではなく、自分がリーダーになって稼げるチームを作らなければいけません。実は、このシフトチェンジはとても難しいのです。
それまで現場で働いていた人間が部下に現場を任せるようになった場合、よく聞くのが「自分でやった方が早い」や「部下にも自分と同じようにすることを望む」ということです。
これはネイリストオーナーでも同じで、施術を自分で出来てしまうが故に、全て同じようにしてもらわなければ気が済まない、という気持ちになってしまいがちですが、これではチームを作るのは難しくなってしまいます。このような思考は、技術者としての思考といえるでしょう。
オーナーとして、店舗展開をビジネスとして考えるのであれば、思考を変えていかなければなりませんし、早い段階から自分の分身や協力者を作ることが重要になってきます。全ての方がそうではなのですが、技術者の方はビジネス思考というよりは、職人気質な方が多い傾向にあると思います。
技術者であるネイリストと経営者であるオーナーとでは、考え方が異なってきます。両方の思考をバランス良く持っていればいいのですが、中々そうはいかないでしょう。
最初のうちはいいと思うのですが、ある程度キャリアを積んできたら、ネイリストからオーナーへとシフトすることを考えた方がいいかもしれません。
自分の足りない部分を補ってくれるビジネスパートナーを見つけたり育てることも重要です。どちらにしても、自分自身に何らかの魅力がないとパートナーを作るのは難しくなってきます。“秀でた技術力を持っている”“人心掌握術に長けている”などがあると思うのですが、そういう意味では、ネイリストオーナーはまずパートナー候補の方に技術力という点でアピールするのもいいかもしれません。もちろん、相手の方の持つ魅力も、しっかりと見定めることは必要です。
そしてもうひとつ、チームを作るのに必要なのは、適材適所を見極める力と人に任せていくための仕組み作りです。
一緒にやっていこうと決めた方たちはどんな部分が優れているのか、何を任せれば能力を最大限に発揮してくれそうなのかを、しっかりと把握することが大切です。
ここで重要なのは、アドバイザーと店長の存在です。アドバイザーはオーナーと現場の人間との橋渡し役的存在となり、店長は技術的指導はもちろん、現場の人間関係などを把握してまとめてくれる立場です。
この2人が優れていると、まとまりのあるいいサロンとなり、その魅力はお客様にも伝わっていくはずです。それだけに信頼できる方に任せたいところです。
ネイルが好きで、しかも自分自身も施術に入れるというのは、私には真似の出来ない素晴らしいことです。オーナーの立場としても、現場で施術しているスタッフたちの考えや悩みなどをリアルな感覚で理解することが出来るのではないでしょうか? 時間のあるときなどに自分も現場に立って施術を行うことで、お客様やスタッフたちとコミュニケーションが取れる、というのはとても大きな武器となるはずです。
施術することが大好きでずっと技術者でいたい、と思っているネイリストの方も、もし大きなチャンスが来たときには、自分の立ち位置を変えることも視野に入れて、それをさらに拡げていくにはどうすればいいのか…? ということも是非思い描いてみて下さい。
こんにちは。
仲村和也です。
現在ネイルサロンを経営されている方も、これから経営していこうと思っている方にも、まずお伝えしたいのは、あなたがネイルサロンをやる“目的”は何であるか? ということを明確にして欲しいということです。
目標ではなく“目的”です。
この2つの言葉はとても似ているようですが、大きな違いがあるのです。
“目的”と目標、この2つの違いとは、
「目的」最終的に実現する、到達するために目指すもの
「目標」目的を叶えるために必要なことをクリアしていく目印みたいなもの
ということだと思います。
簡単に例えると、
◎彼女とドライブに行く(目的)
・クルマの免許を取る(目標)
↓
・クルマを買う(目標)
↓
・彼女を作る(目標)
↓
・彼女をドライブに誘う(目標)
という順序で、目的を達成できることになります。そして、目標をクリアするためにどうすればいいのかを考えていくのです。
“目的”を持って、それを叶えていくために目標を作ってクリアしていくことが、ビジネスをやる上で大切なことだと思います。
この時に気をつけたいのは、目標の立て方です。“目的”が大きければ大きいほど、ひとつひとつの目標も大きくなりがちです。目標自体があまり大きいと、それをひとつクリアするだけでも大変になって精神的に続かなくなる可能性もあります。上の例でいえば「クルマを買う」という目標にはそれなりのお金が必要となります。漠然とクルマを買う目標があるよりは、「クルマを買う」の前に「お金をいくら貯める」という目標があった方が、それに向かいやすいと思います。
最初のうちは自分が行動しやすい、達成しやすい目標を考えるという方法もあっていいと思います。これはビジネス上でも同じことがいえるはずです。
某芸能人がよくいっていますが、「小さなことからコツコツと…」というのは“目的”達成のためにも当てはまると思います。
最初のうちは小さな目標を立てて、それらを確実に達成していく方がスムーズにいくでしょう。
何のために? どうしてやりたいのか? いつまでに実現したいのか? それはどのように行動すれば出来るのか? という道筋を考えて動くことが必要だと思うのですが、頭の中でいくら立派に考えたとしても、行動に移せないのであれば何にもなりません。
実際に動いてみないと解らないこと、頭の中では考えなかったような問題が多数出てくるはずですが、ここで自分を支えるのが“目的”だと思います。
到達点である“目的”はひとつで、目印となる目標は複数あるものです。どうしてもクリアできない目標にぶつかってしまった場合、その目標だけに執着することをせずに、違った角度から目標を立て直す、ということも必要だと思います。“目的”さえブレなければ、そこへ辿り着く道筋は決してひとつではないと思います。恐らくこのことも、実際に行動に移してみないと解らない部分だといえます。
目標は“目的”を叶えるためのものなので、より具体的なものとして、それをクリアするにはどうすればいいのかに頭を巡らせるのです。経営者として成功したいのであれば、そのための第一歩として「今月・来月の売り上げをいくら上げよう」という目標の下、そのためにはどんな方法が必要か? スタッフをどう動かせばいいのか? と考えていくわけです。
“目的”のために行動していると、不思議と思考も変わってくるものです。メンタル面でも、そのうちに些細なことには振り回されないようになってくるはずです。
“目的”と目標は混同しがちですが、そうなると思考も行動も空回りしたり、ただただ目先にとらわれて疲れ果ててしまうことになるので、これは避けなければいけません。
あくまで自分の“目的”のためにビジネスがあると、まずは主体的に物事を見ることが大切になってきます。
スタート時には小さな目標を立てて、ひとつの目標がクリアできたら次の目標、そしてまた次の目標へと進んでいくのです。そのうちに“目的”に近づいていく、これを継続していくことを考えて目標を設定していくことがベストだと思います。
こんにちは。
仲村和也です。
ネイルサロンを経営していると、日々色々なことが起きると思います。
頭を悩ませていた問題がやっと落ち着いたと思ったら新たに何かが起こったり、自分がやっと休めると思っていた日に限ってスタッフから急に連絡が入ったり。オーナー様に会うと、多くのみなさんから同じようなことをお聞きします。
もちろんマイネイルも同様です。
色々な問題が発生したり、どうしてこんなことが出来ないんだ? などと思うことは多々あります。ですが、トップはオーナーです。
様々な諸問題などに対してどこに責任があるのか? とシンプルに考えると、全てはトップであるオーナーにあるのです。
私は分業をすることを推奨していますが、それぞれの立場の方たちには、分業したパートについては責任を持ってやって貰うのを基本としています。これらがきちんと出来ているかを店長が確認して、さらにアドバイザーがチェックするという流れになっています。
マイサロンの場合は、アドバイザーが色々な問題をほぼ解決してくれますので、アドバイザーの力はかなり大きいです。
アドバイザーがいるからいいですね、といって頂くことは多々ありますし、私自身、アドバイザーがいなければマイネイルはやっていけないと断言できます。アドバイザーには、それくらいの信頼を置いています。
しかし、誰かに任せる、ということは実はとても大変なことなのです。
もちろん、ビジネスの基本であるホウレンソウ(報告・連絡・相談)は絶対ですが、任せた以上は基本的にはその人の考えで判断して構わない、ということになります。
ここで思考や目的にズレがあると、必ず問題が起きます。
アドバイザーや店長など、責任のある立場を人に任せるときには、ある程度自分と同じような思考や目的を持っている人にしたいところです。この判断はとても重要であり、それを決めるのはトップであるオーナーの責任になります。
アドバイザーを雇ったけど上手くいかない、というのであれば、それも自己責任です。
完璧な思考や目的を持った人を探すのは難しいですが、コミュニケーションをしっかりと取って、それぞれお互いの目的や目標を明確にして同じ方向を見られるように持っていくことが大切です。これが出来るオーナーと出来ないオーナーで全く変わってくるでしょう。
もし、上手くやってくれていないな、と思うことがあったとしても、一度は見込んでその立場に立って貰ったわけですから、何度か膝を詰めて話しをしてみるといいと思います。こちらの意向は汲み取って貰えているのか? 自分の思う目的や目標はどういうものなのか? 同じ方向で一緒にやっていく気持ちがあるのか? などを再度確認して、意思の疎通を図ってみましょう。
アドバイザーや店長のことだけではなく、ネイリストたちスタッフに対しても同じことがいえます。お客様とのトラブルはもちろんのこと、サロン内での色々な諸問題に対して、アドバイザーや店長を無視するということではなく、オーナー自らがスタッフたちと話しをすることも時には必要だと思います。
スタッフの考え方が間違っているようであればそれを諭し、正しいと判断できるようであれば、思うようにやらせてみるのもいいでしょう。その時には、全ての責任はオーナーである自分が取るから心配しなくていい、というようなことを話しておくのです。
このことでスタッフたちも安心して仕事が出来るでしょうし、オーナーに対する信頼感もより厚くなっていくと思います。
ただし、責任は全て自分が取るわけだし、それならばオーナーである自分のいうことを全て聞け、というようなことではダメです。これはワンマンオーナーの悪例といえるでしょう。
スタッフたちそれぞれの考えも尊重して自己判断で仕事を任せながらも、最終的な責任は自分で取れる。ある程度理不尽なことだったとしても、それを飲み込める度量がオーナーには必要なことだと思います。
立場が違う以上、目的が違うのは当たり前ですが、少なくとも同じ方向を向いているのであれば、考え方や行動も同じようになっていくはずです。
たまには“同じ夢を持って頑張っていこう!” とアツくいうのもありです。
問題を誰かのせいにスリ替えることをせずに、まずは潔く自分自身の問題として考える。サロンで起こる様々なことの責任の所在は、全て自分にあると自覚する。
これが人を雇う以上大切なことであり、スタッフたちからも信頼を得られることだと思います。
こんにちは。
仲村和也です。
これまで話してきたように、私はよくビジョンといいます。そしてそのビジョンをマイサロンのスタッフたちと共有できればそれがベストだと思います。
ビジョンを深く共有していくことはなかなか難しいかもしれませんが、オーナーとして、スタッフたちにより良くなっている未来、将来を想像させて見せられているか? ということは大切だと思っています。
スタッフたち一人ひとりが、“このサロンで働いていると自分はこうなっていくであろう”とリアルに描いていけるようにするのは重要なことです。これが描けていないと、より条件の良いサロンに移ろうとか、ある程度働いたら違う仕事に就こうといった流れになるのが普通ですし、そうではないけれど今はネイリストでいればいいや、というスタンスのスタッフだと、なかなか成長はしないと思います。
やはりスタッフたちみんなが、サロンと共に成長していきたい、目的に向かって一緒に頑張っていきたい、というような意識を持てるようにするのがいちばんです。お客様に対してももちろんそうですが、スタッフからサロン(会社)に対しての期待値を高めることがスタッフ自身のこれからの成長に繋がっていくのです。
スタッフとこういう話しをする機会というのはあまりないかもしれませんが、例えば業務ミーティングなどの際に、時々は自分のビジョンや現状などを伝えていくこともできると思います。
経営者として、必要以上のことを話すことはありませんが、「こういう目的で頑張っていて現在はこのような状況だ。これからこういうことをやっていこうと思う」というようなことを伝えることで、オーナーの考えも解るでしょう。ビジョンを伝えてそれに共感しているのであれば、スタッフ自身も自分がやらなければならないことが見えてくるかもしれません。
ネイルサロンというのは、ネイリストを始めとする人材が全てだと思いますので、スタッフたちの成長はそのまま会社としての成長になります。
オーナーが明るい未来で魅せる…このサロンにいてこれくらい頑張れば、数年後には自分はこんなポジションになれるかもしれない、とリアルに描いていける。これが重要です。
ですが、初めから大きな事をいう必要はありません。スタッフたちは思っているよりもしっかりとオーナーを見ていますので、大言壮語になってしまうと逆に不審がられてしまうだけです。自分自身のことを考えても必要以上にプレッシャーにもなるでしょうし、スタッフたちへの発言を優先するあまりに、サロンの経営に支障をきたすようなことになっては元も子もありません。
オーナー自身が一貫性を持つことも大切です。いうことがコロコロと変わってしまっては周囲の人たちも戸惑ってしまいますし、オーナーに対しての信頼感もなくしてしまうでしょう。そのためにもビジョンというのは重要になってくるのです。確固たる信念を持っていれば、多少のことではブレるはずはないと思います。
その上で、しっかりとした使命感でサロンを運営してビジョンを伝えていく。そしてそのビジョンに対して少しずつでもきちんと進んでいく姿を見せることが、スタッフたちからの信頼となり、彼ら彼女ら自身もサロンにいることによる将来像が見えるようになるはずです。
必ずしも目的が一緒である必要もないと思いますし、そんなことは少ないかもしれません。ただ、その目的を達成する過程の中で、共感し合える部分があって一緒に頑張れるのであれば、それでいいのではないでしょうか?
オーナーとしては自分のビジョンと同時に、スタッフたちの成長や目的の手助けもしていきたい、というような意識を持つこと、それを伝えることも必要だと思います。“このサロンにいることで自分の未来が見えてくる”、スタッフそれぞれがそう感じて働けるような環境にすることが理想ではないでしょうか?
こんな不安定な時代ですし、誰しもが何かしらの不安を抱えて生きていると思います。そんな中で、働くということは人生において大きなウェイトになります。
スタッフの一人ひとりが、マイサロンで働いていることが誇りだと思って貰えるようになれば、とても素晴らしいことだと思います。
こんにちは。
仲村和也です。
これからネイルサロンを始めたいという方は沢山いると思いますが、どんなサロンを作りたいですか?
まずはこれを明確に持つことが大切です。
「自分はなぜ、このサロンを作るのか?」をスタッフや周りの人間に胸を張って説明できるかを考えてみて下さい。
これはネイルサロンだけにスポットを合わせる必要はありません。ゆくゆくのビジョンの第一歩としてネイルサロンを経営する、ということもあっていいと思います。
そして当たり前ですが、それに見合ったサロンを作らなければいけません。
安価で定額制のサロンなのか、技術力に特化した高級なサロンなのか、オールマイティーにどんなネイルにも対応できるサロンなのか、目指したい内容によって立地条件や求人のやり方、ネイリストたちの人件費、揃えなければならない商材、サロン店内の雰囲気の作り方など、全てが変わってきます。
そして何よりも来店して下さるお客様たちが違います。
最初にしっかりとしたビジョンでサロン作りを行わないと、これらの準備段階で必要以上の経費をかけることにもなりますし、実は役に立たなかったりお客様の要望に応えられなくなる可能性も出てきます。サロンがオープンした後にこれらを修正していくとなると、さらに無駄な出費と時間がかかることになります。何より、お客様やスタッフたちに迷惑がかかってしまいます。
平均価格3900円のサロンと9000円のサロンとでは全く違うはずですし、明確なビジョンがなければ、サロンの状況によってはどんどんとブレてきてしまうので注意が必要です。
その結果、スタッフやお客様の奴隷のようになってしまうオーナーも残念ながらいるのです。
もちろん、お客様の声に応えることは重要ではありますが、あれもこれもと受け入れていては経営が成り立たなくなってしまいます。これでは本末転倒といえるでしょう。
もしどんなサロンを作りたいのかに迷ったら、自分のサロンには“どんなお客様にご来店頂きたいか?”という視点で考えてみるのもいいかもしれません。
例えば、学生や子育てにお金のかかる主婦の方にご来店頂きたいのか? それともバリバリと働くビジネスウーマンの方なのか? 高級住宅街に住むような方にご来店頂きたいのか? などお客様のターゲット層をしぼることで、どんなネイルサロンを作ればいいかが見えやすくなってきます。
ターゲットがはっきりしていれば、それに見合ったお客様が来店してくれることになり、「あのサロンはこういった要望にしっかりと応えてくれるので安心」というイメージが定着することでリピーターも増えるでしょうし、口コミで新規のお客様に来店して頂ける可能性も広がります。
ちょっと異なりますが、いい立地条件の物件が先に見つかったということもあるかもしれません。この場合には、自分のやりたいターゲットというよりは、その地域の特性からターゲット層を考える必要も出てきます。自分の希望通りでやりたいのか、臨機応変に考えていくのかによって変わってくるとは思いますが、最終的なビジョンに合っていればこういうパターンでもいいかもしれません。
また、ビジョンによって異なってはきますが、ある程度お客様のターゲット層が固まって来店して頂けるようになると、さらに異なるターゲット層を狙っていくことも考えるかもしれません。この場合には、当然それまでのターゲット層に対する技術や応対の質は落とさずにすることは必須です。商材の追加や新たにネイリストを募集することになるかもしれませんし、このことでどっちつかずになってしまい、せっかくご来店頂けるようになったお客様たちに見放されてしまっては意味がありません。サロンのターゲット層を広げるという選択肢もありだとは思いますが、十分に注意が必要です。
オールマイティーに愛されることがもちろん理想ですが、それはなかなか難しいことです。まずはターゲットを決めて、そのニーズに答えられるように集中することも大事だと思います。
こんにちは。
仲村和也です。
どこのサロンのオーナーと話をしていても、一度は聞くのが口コミでのクレームに対する悩みです。
“ホットペッパー”などのサイトを使っているサロンであれば、口コミには敏感になりますし、ネイリストたちにもプレッシャーになってくると思います。
せっかくお金をかけて掲載しているのにマイナスな内容の口コミが続くと、集客にも影響が出てきますし、オーナーとしては散々な気持ちになるでしょう。
ですが、お客さんの直接の声である口コミから気づかされることも沢山ある、ということを忘れてはいけないのです。
こちら側に落ち度があれば、素直に反省をして早急に改善しなければなりませんし、同じクレームが来ないようにマニュアルなどの加筆や修正が必要になります。
ネイルサロンでよくあるクレーム内容としては、
◎デザインが気に入らない
◎ネイルの持ちが悪い
◎ネイルの技術がイマイチ
◎価格に納得できない
◎ネイリストの態度が悪い
◎店内の雰囲気がよくない
などがあります。
これらはお店をより良くするために貴重な意見ではありますが、中にはただの嫌がらせだったりする場合もあります。嫌がらせの場合、お店がオープンしてから数ヶ月の間に起きることが多いように感じています。
あるサロンで聞いた話ですが、オープンしたての頃は良い口コミが順調に入っていたのに、ある時期から「今までの口コミはいいけど、実際には気持ちが悪い」というような、ちょっと持ち上げてから落とすような口コミが入るようになったそうです。
この口コミを受けて技術研修や施術チェックを徹底し、保証期間を長くするなどの対応をしたそうなのですが、同じような口コミが減らず、色々調べてみると嫌がらせの可能性が高いということがわかったそうです。そして、その口コミに対してこちらがしっかりと対応していることを毅然と返信したところ、その嫌がらせはなくなったそうです。
来店してくれて本当に体験したり感じた上でのクレームなのか、ただの嫌がらせなのかを見極めるのはとても難しいことです。だからといってそのまま放っておけば、お店の評判は悪いままになってしまいます。
サロン側としてやっておきたいことは、どちらにしてもひとつひとつの口コミに対して誠意を持って返信することです。
旅行サイトなどでよく見かけるのですが、寄せられた口コミに対して、まったく返信をしない所、たまに気がついたかのように返信する所、良い口コミにだけ返信する所、全ての口コミに返信する所などがあります。この中では当然、全ての口コミに対応している所の方が印象がいいですよね。意見を書いた人にはもちろん、サイトを見ている他の人たちにも「ご意見は全部読んでいますよ」というメッセージを伝えるという意味でも、返信をすることは重要なのです。
その際には、来店してくれたことや口コミを書いてくれたことへの感謝も含めて、クレームに対しては改善していく意思を伝え、いい意見に対してはその部分を伸ばしていきたい、などの返信をすればいいと思います。
ただし、クレームの内容に対して、全てを鵜呑みにしないことも大切です。嫌がらせは別としても、何かの行き違いでクレームになってしまうこともあります。特にネイリストたちには、クレームがあったからといって一方的に注意するのではなく、その内容を伝えて意見を聞く、ということも必要です。クレーム内容の口コミがあると、ついつい慌ててしまうことになると思うのですが、その内容を冷静に見るのです。スタッフたちとの信頼関係を壊さないためにも、この部分には注意しましょう。
接客業の全てに言えることですが、一番大切なことはお客様からの信頼を得ることです。サロンをやっていれば間違いや悪い部分も多々出てくるのですが、そういった場合でも信頼があればリピートもしてくれるようになるはずです。
利用してくれた人が、直接言いづらいことを伝えてくれるのが口コミです。本当にどうでもいいと思っているなら、わざわざ書き込んだりはしないと思うのです。
サイトの口コミは、所詮匿名のいい加減な意見だから、と軽視する向きもあるようですが、大勢の人たちが見る場所でもあり、その影響力が大きいことも事実です。
口コミでのクレームはとても貴重な意見であり、私たちオーナーやスタッフ、サロンが向上していくためのチャンスだと理解していくことは必須だと思います。
こんにちは。
仲村和也です。
人には誰しも得意なこと、不得意なことがあります。
オーナーになる方にも色々なタイプの方がいると思いますが、全てのことをひとりで完璧にこなしていくのは不可能です。
ビジネスを上手くいかせるためには、自分の不得意な部分をきっちりカバーしてもらえる人間を探すことも大切となってきます。
例えば、細かい数字などを見るのが得意でも、スタッフたちをまとめたり指示を出すのが苦手な方もいますし、逆にスタッフをまとめるのは上手いけど数字やデータ分析は苦手という方もいます。ですがこれは、どちらのタイプがいいかという話しではありません。
成功する経営者には、その苦手な部分を上手くカバーしてくれるような人間が必ず側にいます。
また、こういう経営者には、自分と同じビジョンを持つ分身のような存在を作ることを頭に置いている、という共通点があるといえます。
どんなことでもひとりで出来てしまえばカッコいいでしょうし、何より自分ひとりの思い通りに物事を運びやすくなることでしょう。ですが、無理して苦手な部分をやってもヘタにに時間がかかる上に上手く行かない可能性の方が大きいと思います。そんなことをするよりも、信頼できるスタッフに任せた方が効率も結果もいいはずです。
どんな業種でもそうだと思うのですが、現在では、例え何でも出来る能力があったとしてもひとりで全てをやるよりは、分業するというのが当たり前になってきています。その方が一人ひとりの負担も減りますし、精神的にも楽になるからです。これはサロン経営にも同じことがいえると思います。
ひとりで出来ることは限られているということをしっかりと理解して、任せられる人をきちんと見つけたり育てることの出来る人が、経営者としてビジョンを叶えていけるという法則があると思います。
ネイルサロンをやっていく上で、誰に何を任せるのか? この見極めを間違えるとサロンを上手くいかせるのは難しくなってきます。
前述しましたが、オーナーである自分の直近の存在として、同じビジョンを持つ方を置いて得意な分野を任せると、色々な面で物事がスムーズに運ぶようになるでしょう。ただし、信頼関係という意味でも、任せるからにはその方にある程度の判断を下して貰うようにすることも大切です。このためには、その方の持っている能力をしっかりと見極める必要があるのです。
そして、店舗展開をする場合にはやはり店長選びがとても重要な項目になってくると思います。日頃からスタッフたちとのコミュニケーションを取って、その適性を見抜いていかなければなりません。これを見誤ってしまうと店長をコロコロと変えることにもなり、サロン全体がまとまらずに上手く回っていかなくなってしまいます。
また、適性という部分でいえば、スタッフたちの意見を聞いてみる、というのもいいでしょう。スタッフの誰からも“この人が店長なら…”という声が聞ければ、人間的にも魅力があり、人を掌握する力がある証にもなるので適役といえるでしょう。
また、ネイルサロンに関して経験豊かなアドバイザーがいればいうことはありません。自分のビジョンを理解してくれていて全幅の信頼を寄せられるアドバイザーの方がいれば、さまざまな部分で力になってくれるはずです。これもまた、自分の苦手な部分をカバーして貰う方法のひとつです。
私の場合も、アドバイザーの方には大きな信頼を寄せていますし、この方がいないと何も回らないほどだといえます。
もちろん、オーナーとして最終的に責任のある立場は変わらないとしても、適材適所にスタッフたちを置いて任せて、みんなの力でサロンをやっていく、というのは理想の形といえるのではないでしょうか?
こんにちは。
仲村和也です。
オーナー業は毎日が決断、決断の連続だと思います。
当然、大きな経営判断もありますが、小さなものまでを含めるとなかなか休むヒマもないかと思います。
食事をしているときも布団に入った後も、肉体的には休息を取っているときでも頭の中では常に仕事のことを考えている方が多いのではないでしょうか?
ですがこれは経営者の宿命でもあり、自然とそうなってしまうものかもしれません。もっといえば、これくらいではないと経営者として成功しないともいえそうです。
サロンの経営に関することを始めとして、大きな決断はオーナーがしていくと思うのですが、日々の細かなこと、例えば仕入れひとつを取ってもオーナーがきちんと見て確認しながら決めていくことが重要です。雑多な部分をやってもらえればそれは楽になると思うのですが、ここをスタッフに完全に任せてしまうと、やはり無駄が生まれてしまうことが多くなります。
発注する業者や物の種類などが固定して決まってきたとしても、価格は常に動くものですので、定期的にチェックしていくことも大切なのです。経営を考えていく上で、変えなければならない部分もきっと出てくるはずです。
これは、スタッフとオーナーでは視点も立場も違うので、ある程度は仕方のないことと割り切る気持ちも必要かも知れません。現場なら現場からの立場で考えるスタッフと、全てのバランスを考慮することが求められるオーナーとでは、基本的に決定する基準が違います。きちんとチェックして、最終的なジャッジはオーナーがするようにしたいところです。
スタッフでは、よほどの変化でもない限り価格の変動などはあまり気にしないで発注するかもしれません。慣れていて使いやすいと思う商材であれば無条件で受け入れることもあるでしょう。ですが、立場を考えればむしろ当然のことだといえると思います。だからこそ、オーナーの目を入れることが大切なのです。
もし、スタッフに任せっきりの状態で何か問題が起こったとしても、スタッフを責めることはできないです。任せっきりにしたオーナーである自分に責任があるからです。こうなると結局は自分に返ってきてしまうわけで、楽になるどころか余計な仕事が増えてしまうことになるかもしれません。
ただ、ここに全く現場のスタッフたちの意見を取り入れない、というのであればそれもまた問題になります。
そのバランスが難しいところではありますが、一方的に指示するのではなくきちんと従って貰おうと思うなら、きちんとした理屈が必要です。ただただこっちの方が安いから…こっちのほうが良さそうだから…では現場は納得しないでしょう。ですが、スタッフとしては立場を考えればオーナーの意向に従うしかないわけですから、建前的には理解するようにしたとしても、心情的には納得できていない、ということになっていくはずです。
こういう部分が積み重なっていくと、スタッフたちの不満も溜まっていって大きな溝になりかねません。
「この商材を使いたいかもしれないけど、それを使っていくよりこっちを使う方がサロンの成長が早くなり、結果的にはネイリストたちスタッフ自身に還元されていく」「ビジョンを考えてサロンをこういう方向に持っていきたいから、これまでとは変わるけど慣れていって欲しい、スタッフたちのためにもなることだから」というような、具体的な説明をしていくといいと思います。
このときには、スタッフたちの意見を聞いておくのもありかもしれません。それをオーナー自身が判断すればいいのです。あまりに一方的になりすぎないように、現場が納得できるようにすればいいのです。
オーナーの考えが理解出来れば、スタッフたちの動きも必ず変わってくるはずです。
経営をするに当たって、ときにはスタッフたちに任せることも大切なことですが、最終的なジャッジはオーナーがしていき、抑えるべきところはしっかりと抑えて、しっかりとビジョンに向かっていって下さい。
こんにちは。
仲村和也です。
みなさんも感じてるとは思いますがネイル業界は価格破壊が進んでいます。
これはもちろんネイルだけではなく飲食業も含め全ての業界においてそうです。
全身脱毛などは一昔前は中々手が届かなかった世界だったと思いますが、低価格や月額制などになってきてかなり身近なものになっています。
これからネイルサロンを経営していきたい。と、思った場合、やはり価格設定はかなり重要になってきます。
私がマイネイルをはじめた時は人気デザインを基本市場の8掛けで出来るサロンをつくる。と、いうことで始めました。
これが4年前です。
ですが、4年前に比べて競争が激化していますので現在は単純にそれでは厳しいのが現実です。
では、どうするか。
これが、重要です。
価格をもっと下げるのか、違う強みを出すか。ということです。
マイネイルの場合は技術、接客接遇の徹底を目指しました。
リピーター様は、新規のクーポン価格より2000円アップします。
これは今のネイル業界の中ではかなりハードルが高いかと思いますがその軸は動かさないようにしてきました。
しかし、これがずっとかという正直必ずやそうではありません。
もちろんこの価格設定を守っていきたい気持ちはあります。
ですが、それをジャッジするのはお客様なのです。
この価格で満足頂けるか否かなのです。
マイネイルの場合、技術に関しては店長、接客接遇に関してはアドバイザーにしっかりした教育の徹底をお願いしています。
どのネイリストにあたっても同じクオリティーであるようにということも大事にしています。
定額制のサロンが増えていますが必ずそうでなければいけないわけではありませんし、もちろん決まりはありません。
ですが、ここでもしっかりなぜこの価格設定なのか、なぜこの方針なのかをしっかりとスタッフにも理解してもらっていくのが大切だと思います。
価格を下げるのであれば店の継続には必然的に施術スピードをアップしなくてはいけません。
このスピードアップは見ている方は簡単に言ってしまいまいがちですが、かなりの経験や練習が必要なことです。
そうなるとそれが出来る人間を探して採用するか、育てあげるかになります。
単純に集客が厳しいから価格設定を変えようでは必ず回らなくなるので注意が必要です。
出店したい地域のマーケティングをしっかりして価格設定を決めることが大切です。
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