知識集

  • ネイルサロン経営について2016.06.11

    こんにちは。

    仲村和也です。

    ネイルサロンを組織ビジネスとしていきたいのであれば、色々なことを覚えていかなければなりません。ビジネスを組織として考えていくとなると、それは個人オーナーのときとは全く異なる思考が必要となるのです。
    どんなにネイルの技術が優れていて接客をパーフェクトにこなせていたとしても、それは一個人としてのものであり、会社として上手くいく保証とはなりません。組織になったとたんに、上手くいかなくなるサロン・オーナーの方も沢山いるのです。
    単独サロンと組織としてのサロンでは、その内容は大きく変わってきます。今回は、サロンを組織として考えたときのポイントを私なりに紹介していきます。

    サロン経営のいちばんのポイントは“雇用”

    まず、ネイルサロンというビジネス形態の現状どうでしょう?
    ◎10年前のように1人の単価が10000円を超えてもお客さんがどんどん来てくれる
    ◎ホットペッパービューティなどの宣伝費はいちばん高くても20万円くらい
    ◎ライバル店がいない
    これらの状況はとっくの昔に過去のものです。
    情報サイトなどの宣伝費は上がり、ライバル店が続々と増えてお客さんの奪い合いとなり、お客さんが来てくれたとしても、価格競争によって1人の単価も下がっています。数年前に比べると、利幅がどんどんと減ってきているのです。

    ビジネスをする環境が厳しくなり、ライバルも増えている現状の中で生き残り、利益を上げていくためには何をするべきか? やるべきことは沢山あるのですが、その中でもいちばん大切なのが“雇用”と“教育”です。ここでは“雇用”についてのお話をしていきます。

    ここ最近でネイルサロンを始めた経営者の方たちは、「ネイルが凄い」「カリスマ性がある」などなど、良くも悪くもクセ者が多いのですが、ハッキリいってこれだけではサロン経営には何の意味も持ちません。その方のバックに上手い仕掛けができる支援者がいたり、その方がカリスマでありながら経営にも精通しているのあれば話は別ですが、その両方を持ち合わせている方などはほとんど稀といっていいでしょう。

    ネイルサロン経営で成功したいのであれば、まずは“雇用”状況を考えるのです。「これをやったら売り上げが上がります!」などとよくいいますが、安定した“雇用”ができれば利益を出せます。しっかりと“雇用”状況の仕組みを作ってお給料をちゃんと支払うことができれば、利益を出すことは可能なのです。
    なぜ、ここまでハッキリと断言できるのかというと、
    私がそうだからなのです。
    実際にマイネイルがそれで経営できているからなのです。

    “雇用”の難しさを知っておく

    サロン経営のポイントとなる“雇用”ですが、今はネイルサロンに限らず、どこも“雇用”に関してかなり苦戦しています。特に飲食店などは大変な状況で、大手居酒屋などは従業員を募集しても人がいなくて廃業に追い込まれたところもあるくらいです。

    さらに求人の問題だけではなく“雇用”に関する条件も厳しくなってきています。
    例えば時給もそうです。
    平成28年10月1日から、東京都の最低賃金時給額が932円に引き上げられました。ちなみに、10年前の最低時給は739円だったので、10年で193円上がっていることになります。週に40時間働いてもらうとすると、月160時間で約30000円強も上がったことになります。

    働いている方からすると、10年前よりも給料が上がっている、という感覚は薄いとは思うのですが、間違いなく上がっています。
    全ての業種にいえることですが、今後も最低賃金は間違いなく上がっていくでしょう。最低時給1000円もすぐそこです。蛇足ですが、もし東京都で働いていて時給が932円以下であれば、労基(労働基準監督署)に行くことをオススメします。

    そして、平成27年度から導入されたマイナンバー制度によって、これからは社会保険に加入しなければならないケースも多くなってきます。それだけ経費も必要となるのです。
    宣伝費に加えてこれらの人件費も増えているわけですが、にもかかわらず人が集まらないという悪循環に陥ることも少なくありません。

    形態の“雇用”方法を考える

    年々と厳しくなる“雇用”状況ではありますが、人を雇う方法はひとつではなく、いくらでもあります。例えば正規雇用ではなく業務委託を組む形態です。この場合では、しっかりとした仕組みを作れば会社対会社での契約になるので、サロン側としては保険などの支払いがなく経費削減に繋がります。逆に相手側は給料形態ではなくなるので、稼ぎたければどんどんと稼ぐことができるようにもなります。
    また、“雇用”に関して、経済的にどうしても厳しいのであれば、厚生労働省系の助成金を利用するという方法もあります。ただし、助成金にはさまざまな種類があり、オーナー自身が申請するのは大変かもしれません。この場合には、これらの申請などを専門に行う社労士(社会保険労務士)に相談してみるといいでしょう。

    このように、人を雇うにしても節税できるやり方や補助を受ける方法などは色々で、難しい中でもやり抜く戦術はあるのです。“雇用”を考える上で、これらをきちんと理解して下さい。
    また、セミナーでも様々なお話をしているので、興味のある方はお起しになって下さい。

    “雇用”した後の環境作りも大切なこと

    最後に、経費面以外のお話をしましょう。
    せっかく雇ったのに従業員がすぐに辞めてしまう、などの入れ替わりが激しいというのも問題になります。働く側としては、よりいい給料の方に行くのは当然のこと。だからといって、給料面だけを考えるのではなく環境にも目を配ることが必要となってきます。

    働く方たちがより働きやすい環境作りをする、というのは口でいうのは簡単ですが中々難しいもの。特に従業員同士の人間関係などは重要となってきます。
    普通の会社のように全員が同じ立場の社員やアルバイトというわけではなく、それぞれが異なる立場で働くこともあるはずなので、色々な面での衝突もあり、最悪の場合にはサロンでの貢献度が高い人が辞めてしまう場合も少なくありません。お客さんとのトラブルは当然のこと、従業員同士のトラブルにも注意を払うのがオーナーとしての勤めのひとつではないでしょうか?
    サロン内でトラブルがあったりすると店内の雰囲気も悪くなり、そういう雰囲気はお客さんにも伝わってしまうものです。トラブルの芽を摘むことが、ひいては集客にも影響を与えることになるのです。

    もしオーナーとして介入することがはばかれるようであれば、授業員の中心的人物に相談するのも方法です。見て見ぬフリをするのではなく、しっかりと対処するように心がけましょう。

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