知識集

  • ネイルサロン経営について2016.05.19

    こんにちは。

    仲村和也です。

    最近は、ネイルと一緒にアイラッシュサロンを出したい、という方の相談が増えています。何となく空いたスペースを使って、と考えている方も多いかもしれませんが、では来月からすぐに…というように簡単にできるものではない、と思った方がいいでしょう。

    ■ネイリストとアイリストとの大きな違い
    基本的に、アイラッシュをサロンに取り入れる場合には“美容所登録”が必要です。マイサロンでは、今のところアイラッシュを取り入れていないので登録申請は出していませんが、知人に聞いて驚いたのが、アイラッシュをする空間には美容師免許を持ってない人間を入れてはいけない、という規定があることです。
    アイリストには免許が必要ですが、ネイリストには免許は必要ありません。
    上記の規定でいくと、同じ室内でネイルも施術するとなると、そのネイリストも美容師免許を持っていなければならない、ということになります。

    こうなると、気軽に空きスペースでアイラッシュを、とはいかなくなるサロンがほとんどではないでしょうか?

    ■美容所登録に必要な、基本的な準備
    それでもアイラッシュを取り入れてみたいという方もいらっしゃるかもしれませんので、美容所登録するには何が必要なのか? 基本的な内容を簡単に説明しておきますね。
    まずは最低必要条件として美容師免許を取ることです。そのためには学校に通わなければならないと思いがちですが、通信教育などを使って、自分のペースで免許を取ることも可能なようです。
    これは必ず必要なことなのですが、巷のアイラッシュサロンの全てに美容師免許があるか、というとそうでもないようです。それなら免許はなくてもいいのでは? と思うでしょうが、それでは保険などに入ることも出来ないので、お客様に何かあったときに大変なことになってしまいます。

    登録に必要な書類や、開設の条件と流れですが、これは各市町村によって多少内容が異なるようですので、基本的な部分を紹介します。あくまでも目安として考えて下さい。
    ◎提出する必要書類
    ・開設届け
    ・有資格者の免許証(資格者が複数いる場合には、管理美容師の講習会修了証書)
    ・従業員名簿
    ・施設の平面図、付近の見取り図など
    ・サロンの構造と設備の概要
    ・健康診断書(結核や伝染性皮膚疾患の有無が記載された、医師が記入したことが確認できる3カ月以内のもの)
    ・会社の登記事項証明書(開設者が法人の場合)
    ・外国人登録証明書(開設者が外国人の場合)
    ・手数料

    ◎開設の主な条件と流れ
    ・施設の構造設備の基準
    基準床、腰板には、コンクリートやタイル、板などの不浸透性材料を使用。掃除が容易に行える構造にする。
    ・作業室面積
    一作業室の床面接は13平方メートル以上。美容所の場合、椅子の台数は13平方メートルで6台まで。3平方メートル毎に1台増やすことができる。
    ・洗い場
    流水式にして、洗髪用と器具洗い用とは区別して分ける。
    ・換気
    外気の流れが充分にできる設備にする。
    ・採光、照明
    充分な採光と照明を確保すること。作業面の照度は100ルクス以上。
    ・お客様待機場所
    ケースなどを使って、作業室とは明確に区別をする。面積は、概ね作業面積の1/6程度。
    ・器具、布片の収納
    洗浄・消毒済みのものと未消毒のものを明確に分ける。洗浄・消毒済みのものが汚染しないように密閉された場所に保管する。
    ・作業衣など
    作業中は清潔な作業衣を着用、顔面作業の場合には清潔なマスクを着用する。作業の前後には手指の洗浄を行い、必要に応じて消毒する。
    ・従業員の管理
    従業員の健康管理に注意する。伝染性疾患にかかっている者を従事させない。従業員の移動の際には速やかに届け出る。

    大まかには以上のような条件が必要となります。これらの条件を満たし、営業開始の準備が整ったら、保健所の環境衛生監視員に構造設備などの検査を受けます。問題がなければ確認書が交付されて、確認日から営業が可能となります。

    以上はあくまでも基本ですが、基本だけでもこれだけの条件が必要となってきますので、申請には意外と時間がかかる、と考えて下さい。
    申請を通すときのみにこのような体制を作る、といった話しもよく聞きますが、場所によっては突然に不定期検査が入ることもありますし、やはり信用問題を考えるとこの方法はリスクが大きいかもしれません。

    アイラッシュなどの同時施術が可能になれば、集客が見込めるなどのメリットもたくさんあるとは思いますが、美容師免許が必要なアイリストはネイリストよりも求人が難しいですし人件費も高くなります。

    まず始めに、実現可能かどうかをしっかりと確認することが大事だといえるでしょう。

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