知識集
オーナー業に集中するために必要なもの
こんにちは。
仲村和也です。
「オーナーになってみて大変なことは何ですか?」という問いを考えると、沢山の事があると思います。
今回はオーナーにとって大変なこと、といっても本来のオーナー業とは異なる別の意味での大変なことについて話したいと思います。
コンサルティングに入らせて頂いた際、私はオープンしたばかりのサロンについては3ヶ月は毎日のように顔を出すことをオススメしています。
ネイルのことが解らないと何も出来ないと思いがちですが、そうではなく自分に出来ることを徹底してやる、これでいいと思います。何をやるのかといえば、主に現場で出来る雑用などです。
私もそうなのですが、男性オーナーの場合は電話にも出られないので、サロンの掃除や両替、入金、必要なものの買い出しなど、自分に出来ることをやればいいと思います。
オーナーたるもの、細々した雑用をやるのはちょっと…と思う方もいるかもしれませんが、それは違います。現場に足を運ぶのは、お客様の入り具合を見たり、スタッフたちの働く様子を確認したりして、改善するべき部分がないかをチェックするためでもありますが、それだけではなくスタッフたちをサポートする、という大きな目的もあるのです。
オープンしたばかりのサロンというのは、ネイリストたちも慣れていないために思うように動けないことが多いのです。
ましてや新人ネイリストなどは技術や接客に精一杯で、周りが見えていないことが多々あるので、どうしてもサポートが必要です。
実際に現場で働いているスタッフたちやお客様を第三者の立場で見ることで、足りない部分や補えていない部分がよく見えてくるはずです。これをサポートするのは、最初のうちはオーナーの役目なのです。逆に考えれば、実際に現場をサポートすることで今後の経営に必要な部分が解ってきます。
お店に顔を出したものの、何もせずにただいるだけでは現場にとっては目障りな存在だけかもしれません。
ここで大事なのは、これらのことはオープン後のサロンが落ち着くまでにする、ということです。
もちろん、こういったことをずっと続けるスタンスのオーナーもいますし、それは悪いことではありません。ですが、望んでいないのにその状況にずっと振り回されっぱなしになっているオーナーの方が意外と多いのです。
これを解決するには、やはりマニュルを作ることが大切になってきます。
よく、マニュアルの作り方が解りません、という方がいますが、マニュアルというものは、こうして貰いたい、ということやクレームが来てしまった場合などでその都度内容が増えていくので、短期間にすぐ出来るというものではありません。
最初のマニュアル作りとしては、サロン内の作業に対して基本的な流れを作ってそれをまとめるようにすればいいと思います。
例えば、「両替」といった単純な作業をひとつとっても、“誰が、どのような状態のときに行うのか?”を、誰が見ても解るようにまとめておくことが重要です。
また、サロンの開店時や閉店時に必ずやらなければならないことや、掃除の仕方、お客様への対応の仕方やレジ打ちのときの決まりなど、作ろうと思えばその内容は多岐に渡ってきます。
これだけのことをオーナーひとりでやるのは大変でしょうし、現場のスタッフでなければ解らない部分も出てくると思うので、店長などの責任者に目を通して貰うといいと思います。また、オーナー自らがさまざまなことをサポートして体験しておけば、マニュアル作りにも役立つのではないでしょうか。
基本のマニュアルが出来た後は、先に話したように、後から気がついた部分やスタッフからの要望、トラブルがあったときなどに追加していきます。
追加していくことは大切な部分で、これがきちんと出来ているのといないのとでは、何かあったときに大きな違いが出てきます。
マニュアルは、スタッフたちが間違いのないように仕事をするためのものですが、同時に雑多なことでオーナーが手を煩わせないようにしてオーナー業に集中する、という意味もあります。
ですので、“マニュアルがあっても対処できないようなことがあれば連絡するように”というように決めておいて、そこで初めてオーナーに連絡が来るようにしておくといいでしょう。
マイサロンの場合には、何か問題があったときにはスタッフ→店長→アドバイザー→オーナーという順番で上がってくるようにしているのですが、今では私の所まで来ることはほとんどなくなりました。もちろん、報告や連絡は取るようにしています。
サロンがオープンしたての時期は別として、本来のオーナー業に集中できるように、しっかりとマニュアルを作っていくことが重要です。
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